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2012.10.02.13.47

たぶー

ことば本来の意味である禁忌 (Tabou) という漢字を宛ててしまうと、ジョルジュ・バタイユ (Georges Bataille) やジャック・ラカン (Jacques Lacan) あたりの言説を紹介しなければならなくなってしまうけれども、ここではそおゆう指向は、はなっからないのだ。

ここで紹介する『タブー (Taboo)』とは、マルガリータ・レクオーナ (Margarita Lecuona) が作曲してレクオーナ・キューバン・ボーイズ (La Lecuona Cuban Boys) が発表した楽曲の事なのだ。

そして勿論、この楽曲は、ぼく達世代にとっては、ザ・ドリフターズ (The Drifters) の加藤茶 (Cha Kato) の『8時だョ! 全員集合 (Hachiji Dayo Zenin Shugo : It's Eight O'Clock! Let's Get Together!)』 [19691985TBS放送] でのパフォーマンスによって濃厚に印象づけられているのは、否定の仕様がない。

時代的には、1972年から1973年にかけて行われたモノらしい。ザ・ドリフターズ (The Drifters) の、そして加藤茶 (Cha Kato) の代表的なパフォーマンスというイメージも強いし、毎週毎週の毎土曜日に観ていた『8時だョ! 全員集合 (Hachiji Dayo Zenin Shugo : It's Eight O'Clock! Let's Get Together!)』だから、永年に渡って演じられていた印象が強いけれども、実はそうでもない。
他の笑い同様に、その全盛期は短いのだ。

知っているヒトにとっては十二分に知っているモノである一方で、知らないヒトにとってはいくら説明されてもその可笑しさを理解出来ないのが、笑いのパフォーマンスというモノだから、ここでそのパフォーマンスを説明するのもなんだかなぁではあるけれども、とりあえずのお約束だ。
己の記憶に従って、それを描写してみる事にする。

8時だョ! 全員集合 (Hachiji Dayo Zenin Shugo : It's Eight O'Clock! Let's Get Together!)』で、ザ・ドリフターズ (The Drifters) の面々とキャンディーズ (Candies)、そして当夜のゲスト達によって、コントが演じられている時である。
突然、舞台が暗転。『タブー (Taboo)』ならではの濃厚なサックスによるメロディーが流れると、ピンクのネグリジェ姿に丸眼鏡、禿げ鬘を被った加藤茶 (Cha Kato) が登場するのである。
そして、そのメロディにあわせて、セクシーな [!?] ポーズを幾つもとるのだ。
尤も、加藤茶 (Cha Kato) のパフォーマンスは、[コント上の] 良識人であるいかりや長介 (Chosuke Ikariya) によって、すぐにまもなく、中断させられてしまうのだけれども、そのパフォーマンス中に加藤茶 (Cha Kato) によって発せられる決め台詞が「ちょっとだけよ」と「あんたも好きねえ」。
だから、『タブー (Taboo)』という楽曲と、「ちょっとだけよ」と「あんたも好きねえ」、このみっつが三点セットとなって、ぼく達の記憶に色濃く遺っている。

勿論、その際の加藤茶の装い、ピンクのネグリジェと丸眼鏡と禿げ鬘も必須のモノかもしれないけれども、当時、この番組に夢中であったぼく達、小学生には必ずしも絶対条件ではなかった。
授業の休み時間ともなれば、誰というまでもなく、『タブー (Taboo)』冒頭のリズム・セクションのビートを口ずさめば、そこにある机かなにかに誰かが座り込んで、TVで観て憶えたパフォーマンスを演じてみせるのである。
そしてやっぱり、「ちょっとだけよ」と「あんたも好きねえ」は、発話しない事には収まりがつかない台詞なのである。

そんな風にして、当時の小学生達がこぞって日本国中で演じてみれば、世の良識あるオトナ達の顰蹙を買うのは避けて通れない。
8時だョ! 全員集合 (Hachiji Dayo Zenin Shugo : It's Eight O'Clock! Let's Get Together!)』が"子供に見せたくない番組"として批難される所以のひとつであると同時に、その裏を返せば、コドモ達には絶大な人気を誇っていた所以なのである。

そしてだからこそ、下ネタとは無縁の萩本欽一 (Kinichi Hagimoto) が、当時の一方の笑いの雄として君臨し、『8時だョ! 全員集合 (Hachiji Dayo Zenin Shugo : It's Eight O'Clock! Let's Get Together!)』の裏番組である『欽ちゃんのドンとやってみよう! (Kinchan No Don To Yatte Miyo!!)』 [19751980フジテレビ放送] とで、激しい視聴率合戦を繰り広げる事が出来たのだ [両極端とも言えるザ・ドリフターズ (The Drifters) と萩本欽一 (Kinichi Hagimoto) の笑いの質の差異は、それだけぢゃあないんだけれどもね]。

images
掲載画像は、バクチク (Buck-Tick) の1989年発表のアルバム『タブー (Taboo)』。ここに収録されている表題曲『タブー (Taboo)』の間奏に、本稿の主題である [!?] 『タブー (Taboo)』が引用されている。
日本版ウィキペディア (Japanese Wikipedia) での『タブー (ラテン音楽)』の項目では、ザ・ドリフターズ (The Drifters) の加藤茶 (Cha Kato) によるパフォーマンスによって産まれた「近年の日本では、そうしたイメージが薄れてきており」とされているが、むしろ、それとは逆。
バクチク (Buck-Tick) のメンバー達が、ザ・ドリフターズ (The Drifters) と『8時だョ! 全員集合 (Hachiji Dayo Zenin Shugo : It's Eight O'Clock! Let's Get Together!)』を観て成長した、所謂ザ・ドリフターズ (The Drifters) 世代である事の独白に異ならない。
彼らは先日、デビュー25周年を記念した『Buck-Tick Fest 2012 On Parade"』開催したばかり、否応も無く、間違いようもなく、ぼく達と同世代なのだ。

次回は「」。

附記:
前回の「」を受けて次回に「」を託すのを最優先事項とするならば、同じザ・ドリフターズ (The Drifters)・ネタならば、『高木ブー (Bu Takagui)』でもよかったんぢゃあないのだろうか。だがしかし今さら、そんな事をここに書いても、後の祭りなのだ。
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