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2012.02.19.15.11

"BUGSY MALONE ORIGINAL SOUNDTRACK ALBUM" WORDS & MUSIC BY PAUL WILLIAMS

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映画『ダウンタウン物語 (Bugsy Malone)』のサウンド・トラック盤である。
アラン・パーカー (AlanLAN Paker) の監督デヴュー作にして、ジョディ・フォスター (Jodie Foster) の実質的な初主演作 [日本に限定しての事だけど] であるこの映画を、ぼくは初公開時の1976年に観た。

だけれども、ミュージカル (Musical) 映画であるにも関わらずに、この映画で使われている音楽の素晴らしさに辿り着いたのは、ずっと後の事である。
しかも、その事を映画体験と共に憶い起こさせてくれたのは、布袋寅泰 (Tomoyasu Hotei) なのだった。

確か、雑誌『ミュージック・マガジン』での連載記事での事だと思う。かつての名盤や名作がこぞってCD化されて再発されていた時季の事だから、1980年代末か1990年代初頭の頃だ。雑誌『ミュージック・マガジン』では巻末に、そんな再発CDのレヴュー・コーナーを設けていて、その中の一頁に、著名人やミュージシャン等に、フェイヴァリットな作品を紹介してもらう連載企画があったのだ。

そこで、布袋寅泰 (Tomoyasu Hotei) はこのサウンドトラック盤『ダウンタウン物語 (Bugsy Malone)』を紹介していたのであった。読んだ時季の記憶があやふやだから、未だボウイ (Boowy) のメンバーだった頃なのか、それとも吉川晃司 (Koji Kikkawa) とのコンプレックス (Complex) で活動し始めた頃なのかは、憶えていない。
ただ、彼の音楽性に直接影響を与えていた筈のニュー・ウェイヴ (New Wave Music) の諸作品でも、凄腕ミュージシャンのギター・プレイをフィーチャーした諸作品でも、ないこの作品を彼が取り上げていたのは、意外以外のナニモノでもなかったのである。
その驚きが、ぼくに映画ではなくて、このサウンド・トラック盤を求めさせたのであり、と、同時に、数十年も前の購入動機を、未だに憶えさせているのである。

さて、このサウンドトラック盤『ダウンタウン物語 (Bugsy Malone)』の音楽を担当したのは、ポール・ウィリアムズ (Paul Williams) である。彼はこの作品よりも、もう一方の映画音楽作品であるサウンド・トラック盤『ファントム・オブ・パラダイス (Phantom Of The Paradise)』とその音楽が起用された同名映画映画『ファントム・オブ・パラダイス (Phantom Of The Paradise)』 [ブライアン・デ・パルマ (Brian De Palma) 監督作品 1974年制作] で演じたスワン (Swan) の怪演の方が、知名度が高いかもしれない。
何故ならば、その映画に登場したふたつの名前、ビーフ (Beef) とジューシー・フルーツ (The Juicy Fruits) の名をそのまま拝借して、ポール・ウィリアムズ (Paul Williams) が演じたスワン (Swan) さながらに、近田春夫 (Haruo Chikada) はふたつのバンド、ビーフ (Beef) とジューシー・フルーツ (Juicy Fruits) を手掛けて、しかもその後に映画『星くず兄弟の伝説 (Stardust Brothers)』 [手塚眞 (Macoto Tezka) 監督作品 1985年制作] までをも産み出させたからだ。
いや、そんなカルトがさらにカルトを産んだとかいう重箱の隅をつっついたカルトのてんこ盛り状態を露呈させなくとも、世間一般には、こう言えば、誰にも [誰にも!?] 通じるに違いない。
映画『ファントム・オブ・パラダイス (Phantom Of The Paradise)』 [ブライアン・デ・パルマ (Brian De Palma) 監督作品 1974年制作] でポール・ウィリアムズ (Paul Williams) が演じたスワン (Swan) こそ、ルパン三世 (Lupin The Third) の劇場映画版第一作『ルパン三世 ルパンVS複製人間 (Mystery Of Mamo)』 [吉川惣司 (Soji Yoshikawa) 監督作品 1978年制作] での敵役マモー (Mamo) のオリジナル・イメージなのだ。

そんな派手なエピソードにまつわられた映画『ファントム・オブ・パラダイス (Phantom Of The Paradise)』 [ブライアン・デ・パルマ (Brian De Palma) 監督作品 1974年制作] と比較すると、今回の主役であるところのこちらの映画とそのサウンド・トラックは不利なのかもしれない。また、地味なのかもしれない。
なにせ、あちらは映画『オペラ座の怪人 (The Phantom Of The Opera)』 [ルパート・ジュリアン (Rupert Julian) 監督作品 1925年制作] を現代の音楽業界の物語と翻案した上に、ブライアン・デ・パルマ (Brian De Palma) ならではの映画とフィルムへの偏愛が溢れかえった映像美と、当時の最先端の音楽であったグラマラスなロック・ミュージック (Glitter Rock) が交合したものだからだ。

しかし、それはあくまでも我が国だけでの印象であって、映画『ダウンタウン物語 (Bugsy Malone)』 [アラン・パーカー (AlanLAN Paker) 監督作品 1976年制作] というミュージカル (Musical) 映画とその音楽は、映画の設定そのままに、10代の少年少女が演じるミュージカル (Musical) 演劇として再演されている様なのである。
むしろ、愛され慈しまれているのは、こちらの方なのかもしれない。

映画『ダウンタウン物語 (Bugsy Malone)』 [アラン・パーカー (AlanLAN Paker) 監督作品 1976年制作] の舞台は、1920年代 (1920s) の、おそらくシカゴ (Chicago)。禁酒法 (The National Prohibition Act) 下の時代にあるその街で、勢力争いを繰り返すふたつのギャング団の抗争を描いたものである。
映画公開当時に流行っていたマフィア (Mafia) の内部抗争を描いたもののひとつと思われるかもしれないが、他の良く似た設定の映画と差別化しているモノがふたつある。
ひとつはミュージカル (Musical) である事。そして、もうひとつは、出演者が全員10代の少年少女である事だ。
未成年者しか出て来ない物語に、禁酒法 (The National Prohibition Act) もなにもあったものではない、法律以前の問題ぢゃあないか、とやっかみをいれたい向きもあるかもしれない。でも、登場人物達が未成年者である事を逆手にとった [??]、独自の設定が随所に登場する。
物語の中の乗物は総てエンジンがない。運転手自らが脚で漕ぐ。
抗争の主因である新兵器のサブ・マシンガン (Submachine Gun) は弾丸を発砲しない。喜劇映画 (Comedy Movies) の伝統に由緒正しく従ったパイ (Pieing) が発射される。
しかも、その一方で、ギャング映画 (Mob Film) やマフィア (Mafia) もののクリシェ (cliche) が至る処に登場するのである。

そして、そんな舞台設定に準じて、流れる音楽は1920年代 (1920s) の最新モードであるラグタイム (Ragtime) なのである。
ポール・ウィリアムズ (Paul Williams) 作の音楽が常に流れる中、スピーク・イージー (Speakeasy) では少年達が扮するビッグ・バンドが音楽を奏で、それにあわせてダンサーに扮した少女達が舞い踊り、酔客に扮した少年少女達を、その店ナンバー・ワンの歌姫に扮したジョディ・フォスター (Jodie Foster) が夢の世界へと誘うのである。
そこに顕われるその世界観を、倒錯しているモノと観ようとすれば観れない事もないのだけれども、スクリーンの中の彼らのふるまいに触発されて、己のこころのどこかにある、子供の背伸びめいたモノを見出してしまって微笑んでしまうのである。だから、本来ならば、映画『ゴッドファーザー (The Godfather)』 [フランシス・フォード・コッポラ (Francis Ford Coppola) 監督作品 1972年制作] やその続編の映画『ゴッドファーザー パート・トゥー (The Godfather Part II)』 [フランシス・フォード・コッポラ (Francis Ford Coppola) 監督作品 1974年制作] や映画『バラキ (The Valachi Papers)』 [テレンス・ヤング (Terence Young) 監督作品 1972年制作] の悪しきパロディであると断罪すべきところを、すっかり忘れ去ってしまうのだ。
それは、先に記した脚漕ぎ式の乗用車やパイ (Pieing) 投げサブ・マシンガン (Submachine Gun) といった、この作品の世界観を語る巧妙な道具立ての勝利なのかもしれない。
でも、それ以上に、この映画作品を彩る音楽そのものが、表層的な批判を巧く交わす事に成功しているのではないだろうか。

閉店後、スピーク・イージー (Speakeasy) の掃除夫フィジー (Fizzy) の歌唱にあわせて店のダンサーのひとりヴェルマ (Velma) が舞う『明日を夢みて (Tomorrow)』のシーン、これひとつだけでも観れば、ぼくの言いたい事が伝わると思う。

ものづくし(click in the world!)113. :
"BUGSY MALONE ORIGINAL SOUNDTRACK ALBUM"
WORDS & MUSIC BY PAUL WILLIAMS




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BUGSY MALONE ORIGINAL SOUNDTRACK ALBUM WORDS & MUSIC BY PAUL WILLIAMS

1. BUGSY MALONE
Title track. With an Irish Father and an Italian mother, naturally Bugsy had grown up a little confused.

2. FAT SUM'S GARAND SLAM
Razamataz and the girls welcome you to Fat Sam's Grand Slam Speakeasy.

3. TOMORROW
Fizzy's song. At night in the Speakeasy Fizzy sings his lonely song as Velma dances for him.

4. BAD GUYS
Fat Sam's gang dumb bums sing their song.

5. I'M FEELING FINE
Blousey sings at her audition for a job at Fat Sam's Grand Slam.

6. MY NAME IS TALLULAH
Tallulah, Sam's girlfriend and the vamp of the chorus, sings her tantalising number.

7. SO YOU WANNA BE A BOXER
Cagey Joe gives Leroy the low down on being a champion fighter. You are nothing, if you haven't got 'it'.

8. ORDINARY FOOL
Bugsy doesn't tune up and Blousey feels let down. She sings her love song.

9. DOWN AND OUT
Bugsy needs his own private army so he sings to the miserable down-and-outs to raise their spirits.

10. YOU GIVE A LITTLE LOVE
Razamataz is joined by everyone to raise the spirits after the showdown at Fat Sam's Grand Slam Speakeasy.

liner-notes by ALAN PARKER

All songs written by a href="http://paulwilliamsconnection.org/">Paul Williams
Produced arranged by Paul Williams for Hobbitron Enterprises.
The copyright of this sound recording is owned by Polydor Ltd. (UK).
(P) 1976 Polydor Ltd. (UK). (C) 1976 Polydor Ltd. (UK).

ぼくの持っているCDは、アナログ盤からいち早く再発されたモノなので、上記の様に最低限のクレジット情報しかない。主な歌唱者は勿論、参加したミュージシャンやレコーディング・スタジオ情報等も一切掲載されていない。
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