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2007.11.06.20.45

いわんのばか

レフ・ニコライビッチ・トルストイLev Nikorajevich Tolstoj)が書いた民話のひとつ、それが『イワンの馬鹿』だけれども、その内容とそれを書いた作者レフ・ニコライビッチ・トルストイLev Nikorajevich Tolstoj)とは全然、無関係な事を書き散らかすのでそのつもりで。

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じゃあ、何について書くのかと言うとこの作品の邦題となった『イワンの馬鹿』そのものについて。と、言うと何の事やらだけれども、原題『Skazkaob Ivane-durake』を『イワンの馬鹿』と訳出したセンスについて、書き連ねてみたいと思います。
と、は言うものの流石にロシア語に関しては無知蒙昧なので、『Skazkaob Ivane-durake』と『イワンの馬鹿』との狭間にあるものは何なのかという事に関しては言及出来ません。ただ、この作品の英語タイトルが『Ivan the Fool』だから、そこから類推するに、ほぼ直訳ぢゃあないのかしらんという推理は可能です。

否、僕が指摘したかったのは、そうゆうことぢゃあなかった。

イワンの馬鹿』という語句の与える、とっても強い印象の事を言及したいのですよ。
例えば、順当な思考回路だったならば「馬鹿なイワン」もしくは「馬鹿のイワン」とした筈だけれども、もし、その様なタイトルだったら、この作品の認知度とか作品自体の印象や影響力は、今、現在、どんなだったのでしょうか?
もしくは、「馬鹿」の代わりに「阿呆」とか「惚け」とか「たわけ」とか「トロ(い)」とか「夢の久作」に置き換えてみたらどんなイメージを与えるのでしょうか?

Le Comte de Monte-Cristo(モンテクリスト伯)』[アレクサンドル・デュマ(Alexandre Dumas)著]を『岩窟王』と訳し、『Les Miserables(レ・ミゼラブル)』[ヴィクトル・ユーゴーVictor Hugo)著]を『噫無情』と訳し、『Deux ans de Vacances(二年間の休暇)』[ジュール・ヴェルヌJules Verne)著]を『十五少年漂流記』と訳した、感覚の物凄さに呆れ驚くのと同様の、各々に潜む、ことばの強さと同じものを感じる事が出来ます。
それと同じ強さは、『Atom Heart Mother』を『原子心母』と訳させたり、『Look at Yourself』を『対自核』と訳させたり、『Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch』を『フランク・ザッパの○△□(マルサンカクシカク)』と訳させたりするのですが。その一方で『Blow By Blow』を『ギター殺人者の凱旋』とさせたり、『In The Wake Of Poseidon』を『ポセイドンのめざめ』とさせちゃったりもするのですね["in the wake of~"は、「~を追跡して」という意の熟語]。

と、なると、『Skazkaob Ivane-durake』を『イワンの馬鹿』と訳したのは誰であろうか?という当然たる疑問が発生します。『岩窟王』や『噫無情』は『萬朝報』の主筆にして日本での探偵 / 推理小説の魁ともなった黒岩涙香だけれども、『十五少年漂流記』は森田思軒だけれども、『原子心母』は当時東芝EMI石坂啓一あたりの筈だけれども。
で、ずらずら~[(C)殿馬一人 in 『ドカベン』]と検索してたらぶちあたったのがこのサイトのこのページ『イワンの馬鹿 SKAZKA O IVANE-DURAKE トルストイ Tolstoi 菊池寛訳』の文字がありました。
と、言う事で、この作品に『イワンの馬鹿』という名タイトルをつけたのは、菊池寛なのだろうか?
という大きな疑問を呈して、この稿は終りとします。

ところで、掲載画像は、その名も「イワンのばか」という楽曲を収録した、筋肉少女帯のアルバム『月光蟲』のジャケット画像。
作詞:大槻ケンヂのシュールな詩世界に、作曲:橘高文彦 / 筋肉少女帯による、汎スラヴ主義Pan-Slavism)的民族音階?を導入したHR/HMなナンバー。楽曲ど頭の「イワンのばか」という雄叫びに引き摺られる様にして始るこの曲。もしも、レフ・ニコライビッチ・トルストイLev Nikorajevich Tolstoj)の書いたあの作品が「イワンの馬鹿」と訳されなければ、決してこの世には誕生しなかった筈です。
とまれ、歌詞はこちらライヴ・パフォーマンスはこちらで聴く/ 観る事が出来ます。

次回は「
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