2007.10.15.23.59

陽堕ちて 黒き翼に 怯ゆる児 我が胸の音 聴きて微睡む
るい詠める
<読み>
ひおちて くろきつばさに おびゆるこ わがむねのおと ききてまどろむ
<意味>
陽が落ちて、黒い翼に怯えていた子供は、わたしの鼓動を聴いて微睡んだ。
<解説>
「黒い翼」とは何か? 烏なのか? 烏としたら、単純に鳥類のカラス(Crow as a bird)なのか、屍肉を喰らう不吉な象徴としての鴉(Crow as an symbolism)なのか? 実際にあった秋の情景なのかそれとも心象風景なのか、如何様にも解釈出来る。
そして、それに怯えていた(我が)子の眠りについた叙景そのものもまた、如何様な解釈も可能であるのであった。
(この項:たい)
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