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2007.10.02.21.07

らんぼー

らんぼーと名乗る人物に関しては、僕はふたり知っております。ひとりは、フランス人で詩人のランボーRimbaud)氏で、もう一人はイタリア系米国人Italian American)でベトナム帰還兵Vietnam Veteran)のランボー(Rambo)氏です。
そのいずれの人物を先ずは紹介すべきか、相当悩みました。悩みましたが、その悩んだ結果、後者のジョン・ランボー(John Rambo)氏の事を書く事にします。
2008年には第四作『ランボー4(John Rambo』が公開予定だしね!?

さて、彼を主人公に据えた映画は現在のところ三作品制作されていますが、我々のパブリック・イメージのランボー(Rambo)を頭の中に描いて、最初の作品『ランボー(First Blood)』を観てみると、そのイメージのギャップに驚かされます。
恐ろしく地味。
特にここ近年の最新のCG技術を使い倒している映像に慣れてしまった眼には、なおさら地味な映画に観えます。

いや、それよりも。

鍛え抜かれたマッチョ・ボディMachismo)に頭頂部にはバンダナを巻き、コンパウンド・ボウ(Compound Bow)にサヴァイヴァル・ナイフ(Survival Kniife)、そしてM60軽機関銃M60 Machine Gun)を引っさげて、超人的なパワーで大活躍する、シルベスター・スタローンSylvester Stallone)ことジョン・ランボー(John Rambo)、というイメージからは程遠く、どちらかと言えば、文字どおりの"窮鼠猫を噛むA Doomed Mouse Will Bite A Cat If He Has No Choice)"。追い詰められた弱者が最期の最期に、己のありとあらゆる智力・体力をふりしぼって、巨大なちからに独り立ち向かって行く。
但し、問題は、彼の智力・体力が、ベトナム戦争Vietnam War)という地獄で鍛え上げられた究極の殺人マシーンのそれだった、という事です。
だから、例えば、物語の舞台が米北西部Pacific Northwest)の田舎町ではなくて南部Southern United States)のそれだったらとか、彼がベトナム帰還兵Vietnam veteran)ではなくて殺人課の刑事(Detective)だったらとか、彼がイタリア系米国人Italian American)ではなくてアフリカン・アメリカンAfrican American)だったらとか、彼の初登場シーンが徒歩ではなくて始発を待つ駅のホームだったらとか、平穏無事どころか折しも殺人事件が起きて不穏な空気が流れる田舎町が舞台だったらとか、1982年の映画ではなくて1967年の映画だったら、....等々、いろいろな"もしも"が頭を過ります。
と、いうのは、今書き出した、ありとあらゆる"もしも"の仮定条件を前者から後者へと変換出来るとしたら、『ランボー(First Blood)』という映画は、シドニー・ポワチエSidney Poitier)主演の『夜の大捜査線In The Heat Of The Night)』という映画に成り得るのです[映画冒頭のシドニー・ポワチエSidney Poitier)の初登場シーンはこちらで観る事が出来ます]。
"街に現れた異物が、その外見とは異なる優れた能力で己自身の能力を発揮して、街のある問題を解決して惜しまれながら、その街を去る"ーこの様に『夜の大捜査線In The Heat Of The Night)』を表現するとしたら、"街に現れた異物が、その外見どおりの優れた能力で己自身の能力を発揮して、街にありとあらゆる問題を起こして、その街を去る"ーこれが『ランボー(First Blood)』の物語です。
つまり、アメリカン・ニュー・シネマ(New Hollywood)とかブラックスプロイテーションBlaxploitation)の方法論と舞台装置を換骨奪胎(Adaptation)して、アメリカン・ニュー・シネマ(New Hollywood)とかブラックスプロイテーションBlaxploitation)と似て非なる物語へと変質させて、それらに引導を渡した映画作品群の中のひとつが、この作品ではないだろうか?と、僕は思っているのですが、どうでしょう??

images
そして、そういった過去の映画作劇術に決別したシルベスター・スタローンSylvester Stallone)ことジョン・ランボー(John Rambo)は、己を産み育てたとも言えるベトナム(Vietnam)へ[第二作『ランボー/怒りの脱出(Rambo: First Blood Part II)』]そしてアフガニスタンAfghanistan)[第三作『ランボー3/怒りのアフガン(Rambo III)』]へと向い、我々のパブリック・イメージそのまんまの大活躍をしてくれるのです。

次回は「」。
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