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2010.03.09.18.23

らんどおぶれいぷあんどはにー

ザ・ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』は、ミニストリー (Ministry) の1988年発表のアルバム・タイトルにして、その収録曲である。
以前、「質の悪い冗談かと思った程、ぼくはキャバレー・ヴォルテール (Cabaret Voltaire) を思い出した」とこのブログ上の記事『うえすたんまんとら』で書いたけれども、その質の悪い最たるものがこの楽曲である。
なお、ここで使われている「質の悪い」という表現は、あくまでも褒め言葉である、念の為。

当時のミニストリー (Ministry) は、アル・ジュールゲンセン (Alain Jourgensen) とポール・バーカー (Paul Barker) のユニットで、これは本作からの布陣。それ以前はアル・ジュールゲンセン (Alain Jourgensen) のソロ・プロジェクトとして機能していた。
本作は楽曲によってはウィリアム・リーフリン (William Rieflin) とクリス・コネリー (Chris Connelly) が参加していて、楽曲としての『ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』には、前者が協力している様だ。

ついでに書いておくと、ミニストリー (Ministry) の二人にジェフ・ワード (Jeff Ward) とジェロ・ビアフラ (Jello Biafra) が加わればラード (LARD) となり、アル・ジュールゲンセン (Alain Jourgensen) とリチ ャード 23 (Richard 23) とリュック・ヴァン・アッカー (Luc Van Acker) の三人が集えばリヴォルティング・コックス (Revolting Cocks) となる。
そして、それらの幾つもあるユニット / プロジェクトにウィリアム・リーフリン (William Rieflin) もクリス・コネリー (Chris Connelly) も顔を揃える。
総ては、ミニストリー (Ministry) が当時所属していたレーベル、ワックス・トラックス (Wax Trax! Records) を起点としているもので、そこから大きな地下水脈 (Underground Net Work) が形成されていったのだ。

本来ならば観えない筈の地下水脈 (Underground Net Work) を一大パノラマ化したのが、当時のミニストリー (Ministry) のライヴ・パフォーマンスである。
客席とステージの境界線に金網 (Steel Cage) をはり巡らし、ステージ両翼には巨大な篝火が燃え盛る。ステージ上には、10名近くに及ぶメンバーが入り乱れ、悪虐の限りを尽くす。その模様は、1990年に発表されたライヴ・ヴィデオ『イン・ケース・ユー・ディドゥント・フィール・ライク・ショーイング・アップ (In Case You Didn't Feel Like Showing Up)』で観る事が出来るが、廃盤の様だ。
そしてライヴもクライマックスに達した時に顕われるのがジェロ・ビアフラ (Jello Biafra) であり、彼の引導によって始るのが『ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』なのである。
個人的には、某パーティ・イヴェントに遅刻して辿り着いたら、スクリーンにこのシークエンスが流れていて、いたく感動した事を憶えている。もう20年も昔の事だけれども。

そしてその非道なサウンドと共に、圧殺されたかの様なヴォーカルからうめき出されるその歌詞を聴くと、タイトルに顕われる『ザ・ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』は、暴力と情欲が支配するところにしか想われない。そしてそれは暗に、否、明確に、というよりも、当然の如く、彼らが棲むアメリカ合衆国 (United States Of America) の謂いにしか解読出来ない。

しかしながら本来は『ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』は、決して"暴力と情欲の地"を意味しているのではない。
"Rape"は、"Rapeseed"もしくは"Canola"、つまり菜の花を指しているのであり、"Honey"は文字通りの"Honey"すなわち蜂蜜を指しているのである。
それは、"菜の花と蜂蜜の地 (Land Of Rape And Honey)"の意味である。つまり、カナダ (Canada) はサスカチュワン州 (Saskatchewan) にあるティスデイル (Town Of Tisdale) 自身をさし示す言葉であり、その地のモットーであるのだ。
なんでもこの地の北東部の耕地面積の1/3が菜の花畑 (Canola Field) で、この国で生産される蜂蜜 (Honey) の1/10がこの地域で生産されているらしい。
ミニストリー (Ministry) のアルバム・タイトルは、この地に掲げられたそのモットーを偶然に観た結果の事らしい。

ちなみに、米TVドラマ『カリフォルニケイション (Californication)』シーズン3 第2話のタイトルも『ザ・ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』というのだけれども、この番組は2007年放送開始だから、ミニストリー (Ministry) の『ザ・ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー (The Land Of Rape And Honey)』によっている事はあっても、その逆はあり得ないのだ。
そもそもが番組のタイトル自体、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ (The Red Hot Chili Peppers) の1999年発表のアルバム『カリフォルニケイション (Californication)』とその表題曲『カリフォルニケイション (Californication)』によっているのだから。
まぁ、番組自体が本邦未公開、勿論ぼくも観た事ないから、番組そのものと引用元との因果関係は解らないんだけれども。

images
本来"菜の花と蜂蜜の地 (Land Of Rape And Honey)"とは、エドワード・エルガー (Sir Edward William Elgar) 作曲・アーサー・クリストファー・ベンソン (A. C. Benson) 作詞の『希望と栄光の国 (Land Of Hope And Glory)』のもじりに過ぎないのだが...。

次回は「」。
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