this night wounds time, ききょうやりへい
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2007.08.28.20.50

ききょうやりへい

と、ひらがなで書いてもピンとこないだろうから、漢字変換するとこうなります。
桔梗屋利兵エ
つまりは、アニメ『一休さん』に登場する、通称、桔梗屋さんの事です。

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桔梗屋さんこと桔梗屋利兵エ(声:緒方賢一)は、一休とんち話でも一、ニを争う有名なとんち問題「このはしわたるべからず」を出題した人物。この問題は、件のアニメ作品のオープニング・タイトルバックでも登場します。
それ以来、番組内で放送された数々のエピソードの中で、一休さん(声:藤田淑子)に一泡吹かせるつもりで難題を持ちかけては、一休さんのとんちの前に、もろくも敗れ去るという、いわば主人公の引き立て役。
うがった見方をみれば、少年の柔らかな思考能力に打倒される、旧態依然の硬直化した思考の象徴であります。つまりは、水平思考lateral thinking)v.s.垂直思考(vertical thinking)という対立構図における、後者の代表というわけですね。
この単純な、様式化された対立軸を呈示して、桔梗屋利兵エ(声:緒方賢一)を批判する事は容易いけれども、事をそんな単純な構図に納めてしまっていいものだろうか?(いや、いいんだけれどもさぁ、それぢゃあ、書いている僕が楽しくないでしょ??)

本来業務の寺社奉行という意味からいえば、一休さん(声:藤田淑子)の文字どおりのお目付役。つまりは後小松天皇の御落胤たる一休さん(声:藤田淑子)が、室町幕府を脅かす存在に陥らないかと監視する役目なのにも関わらず、己よりもはるかに頭脳明晰であるが故に、いとも簡単に一休さん(声:藤田淑子)に弟子入りしてしまう新右エ門さんこと蜷川新右衛門親当(声:野田圭一)とか。
一休さん(声:藤田淑子)に己が一生懸命考えだした難問をいとも簡単に解答されて面目を失ってしまったものの、将軍たる己のプライドを守らんが為に「おほほほ、さすがは一休どの」とか宣って体裁を取り繕う足利義満(声:山田俊司 現:キートン山田)とか。
こんなオトナ達とくらべれば、桔梗屋利兵エ(声:緒方賢一)ははるかに幼い。そして、幼いが故に、永遠に少年・一休さん(声:藤田淑子)と同じ土俵の上に立つ事が出来る。
権謀術数Machiavellism)とかまつりごとPolitics)とかとは無縁な、とんちの世界に住まう事が出来るのは、本来ならば最も俗っぽくて計算だかくて、嫌らしい親爺であるはずの、桔梗屋利兵エ(声:緒方賢一)だったんです。
弥生(声:小山まみ 現:小山茉美吉田理保子)の父親だけのことはある(って、そおゆう問題ぢゃあない)。

次回は「」。
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