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2009.10.27.18.07

かいぞくほうそう

映画『パイレーツ・ロック (The Boat That Rocked)』 [リチャード・カーティス (Richard Curtis) 監督作品] の予告編を何気なく観ていた時の事である。「あぁ、あのラジオ局の物語ね~」と素通りしようとしたら、急に気になりだした事がある。

僕の手許には、『ビートルズ・マンスリー・ブック (The Beatles Monthly Book)』が一冊ある。オフィシャルのビートルズ・ファン・クラブ (The Official Beatles Fun Club) の会報であるそれの、一冊。僕が所有しているのは、1967年6月付けの通巻47号 (No.47) だ。
『SGT. PEPPER SPECIAL』と題されたその表紙は、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドの一員に扮した (Appears As The Members Of SGT. Pepper's Lonely Hearts Club Band) ポール・マッカートニー (Paul McCartney) とジョージ・ハリソン (George Harrison) が写っており、裏表紙は遺りの二人、ジョン・レノン (John Lennon) とリンゴ・スター (Ringo Starr) だ。
そしてその中身は、発売されたばかりの彼らのアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)』の特集号となっており、同作品のジャケット用写真の撮影 (The Photo Session For SGT. Pepper's Lonely Hearts Club Band) の模様を収めた数点の写真と、アルバム収録楽曲の解説等が掲載されている。

とはいうものの、この会報の歴史的価値や、当時のザ・ビートルズ (The Beatles) と彼らを取り巻くファンの状況を、これから書こうというのではない。
この会報に掲載された一頁の広告を紹介しようというのだ。

images
その広告は、こうだ。
一艘の大型の船舶が写っている。その船舶のマストは、必要以上に長く大きい。船体には大きく「RADIO - LONDON 266」と書かれている。
そして、その船舶が浮かぶ海原を背景に、次の一文が大きく書かれている。
「RADIO LONDON YOUR NUMBER 1 BEATLES STATION 266 METRES」
[上に掲載する写真は、それとは違うけれども、アングルこそ違え、同時期に撮影された別カットの様だ。]

つまり、この船舶こそが映画『パイレーツ・ロック (The Boat That Rocked)』 [リチャード・カーティス (Richard Curtis) 監督作品] の主な舞台となる海賊放送局 (Pirate Radio)、そのモデルとなった、実際のラジオ・ロンドン (Radio London) なのである。

それにしても、だ。
片や違法な存在である海賊放送局 (Pirate Radio)、片やその2年前MBE勲章 (Members Of The Order Of The British Empire) を受勲した芸術家集団 [ってザ・ビートルズ (The Beatles) の事だよ]が、会員限定とはいえ雑誌用の、広告の受発注を行っていいものなのだろうか?
凄まじく大雑把に言えば、国家が公に評価している人物と犯罪者集団が結託している様なモノ。経済界の有力者[ザ・ビートルズ (The Beatles) が受勲した理由のひとつが、音楽ソフトの輸出による英国産業への貢献だから]が、例えば、暴力団組長の襲名披露に列席した...と考えるのは大袈裟だけれども、まぁ、そういう事です。

それは1960年代 (1960s) というある意味で特殊な時代のなせる技なのか、それとも大英帝国 (The British Empire) がもつ文化風土の故なのか、レジスタンス (Resistance dans l'Europe occupee par les nazis) や パルチザン (Partisan) らによって培われた抵抗の歴史の果てなのか、海賊放送局 (Pirate Radio) というメディアの特性なのか、それともそれとも。

答は風の中にある (The Answer Is Blowin' In The Wind) と唄ったのはボブ・ディラン ( Bob Dylan) だけれども、ここでの問いへの答は、実はこの記事のどこかにある。

ちなみに。
1950年代 (1950s) を彩った『ウルフマン・ジャック・ショー (The Wolfman Jack Show) 』は海賊放送局 (Pirate Radio) からの放送だけれども、パンク以降のアンダーグラウンドなアーティストを発掘し続けた『ジョン・ピール・セッション (The John Peel Session)』は、英国放送協会 (BBC Radio 1) での放送です。

次回は「」。
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