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2009.09.22.19.57

おちゃのみずはかせ

鉄腕アトム (Astro Boy)』[1952年連載開始] での、アトム (Astro Boy) 育ての親としての好演の結果、お茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) はその後、数々の手塚治虫 (Osamu Tezuka) 作品に出演する事になる。
連作『火の鳥 (Phoenix aka HI No Tori)』[1954年 「黎明編 (Dawn aka Reimei-hen) 」連載開始] での猿田彦 (Sarutaiko) / 猿田博士 (Dr. Saruta) も、『ブラック・ジャック (Black Jack)』[1973年連載開始] での本間丈太郎 (Dr. Jotaro Honma) も、そしてその第162話「気が弱いシラノ (Weak-Willed Shirano)」の白野青年も、彼、お茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) が演じている。

ところで、お茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) とは、一体、ナニモノだろうか?

彼が、連作『火の鳥 (Phoenix aka HI No Tori)』[1954年 「黎明編 (Dawn aka Reimei-hen) 」連載開始] の最重要キャラクターである猿田彦 (Sarutaiko) / 猿田博士 (Dr. Saruta) を演じた結果、お茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) 自身が、猿田彦 (Sarutaiko) / 猿田博士 (Dr. Saruta)係累と位置づけられるのは、あくまでも後付けである。
漫画博士読本』で分析されているのは、『鉄腕アトム (Astro Boy)』[1952年連載開始] の登場人物の一人、科学省長官 (Head Of The Ministry Of Science) としての彼である。
そして、『Black Jack 300 stars' encyclopedia』[手塚プロダクション監修] で紹介されているのは、本間丈太郎 (Dr. Jotaro Honma) としてのそれである。
そしてそれと同時に、先の白野青年や第190話「一ぴきだけの丘 (Home To The Hills November)」に登場する、ブラック・ジャック=間黒男 (Black Jack aka Kuro Hazama) の恩師に代表される、その他脇役としての演技なのである。

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そうではない。あの大きな鼻をした人物はナニモノなのだろうか?という問いである。

一説によれば、彼のあの大きな鼻は、作者である手塚治虫 (Osamu Tezuka) のちょっとした描き損じから産まれたと言う。
そして、もうひとつ。
手塚治虫 (Osamu Tezuka) 自身が、己の鼻にコンプレックスを感じていたという点だ[作品に登場するキャラクターとしての手塚治虫 (Osamu Tesuka In His Works) の鼻を観よ。そしてその見事な団子鼻を称賛するがいい]。

と、なるとお茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) もまた、手塚治虫 (Osamu Tezuka) の分身、作品内での自己実現と言えるのではないか。
アトム (Astro Boy) 育ての親としての、"息子"アトム (Astro Boy) への献身も納得がいくというものだが、ここでまたひとつ疑問が生じる。

何故、お茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) は育ての親であり、生みの親ではないのだろうか、と。
逆に言えば、手塚治虫 (Osamu Tezuka) は、己の分身に天馬博士 (Dr. Umataro Tenma) の地位を与えずに、お茶の水博士 (Dr. Elefun aka Professor Ochanomizu) の地位に甘んじさせたのだろうか、と。

先に挙げた『漫画博士読本』のサヴ・タイトルは、いみじくも「マッドな天馬博士と愛すべきお茶の水博士からすべては始まった!!」。
二身に分断された"親"というモチーフは、手塚治虫 (Osamu Tezuka) 作品の中に潜むいくつもの謎のひとつとして、追求すべき必要性があるかもしれない。

そしてまた、この問いは、創造主と創造物との関係性 (Frankenstein Complex)、ひいては、父親とはナニモノか (Patricide) という、大きな問いにも膨らみそうである。

次回は「」。
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