fc2ブログ

2023.07.16.08.23

"MAGGOT BRAIN" by FUNKADELIC

images
神は細部にこそ宿り給もう (God is In The Details)。
そんなことばを教えてくれたのは彼等だったのかもしれない。

その語句を発したのはルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ (Ludwig Mies van der Rohe) だそうだが、彼が意図しているモノとは少し違う。現在、流通している語義とも違う。
もしかしたらその語句を素直に換言したモノ、悪魔は細部に宿る (The Devil Is In The Details) とここでは謂うべきなのかもしれない。
だが、いずれにしたところで、それはとっても単純なことなんだ。
しかも、どっちにしたところで、原義とはとてもはなれた場所にある。

あそこ、あの瞬間、そいつが最高なんだ。
そして、それだけが体験出来れば良い。
だけれども、その瞬間、そいつだけを抽出しても、実はなあんにもならない。
擬似体験 (Simulated Experience) にすらならない。
あれとは全く別の意味、異なるモノだけがそこに横臥している。
そう謂う意味なんだ、ぼくとしては。

勿論、そんな体験、そんな瞬間を与えてくれるのは彼等だけの専売特許 (Have A Monopoly) でもない。
本作だけに存在している訳でもない。
ただ、殊更、それを強くそして徹底的に認識させてくれるのが、彼等であり、彼等のこの作品なのだ。

その語句は随喜 (Tears)、歓喜 (Rejoice)、感動 (Touched) の意味がそこにあるのは当然だが、同時に、それに対する遙かなる絶望 (Despair) もそこに潜んでいる。
ある意味で無常 (Anitya) ぢみた諦念 (Resignation) もあると思ってもらいたい。

音楽だから、そしてしかもその複製の産物なのだから、何度でも何度でも聴けばいい、その瞬間の為に、そうおもうヒトもいるかもしれない。
うん、それが可能な音楽もあるし、ぼくの手許にはそれを許す作品が幾つかある。
だけれども。
聴くたびにその場所が違う、と謂い放ってしまうと語弊があるが、いつも必ず絶対にその箇所でそいつを体験出来る訳でもない。
そう謂う意味では、一期一会 (Ichi-go Ichi-e : One Time, One Meeting) なのかもしれない。
そして、その時の記憶をよすがにぼくは何度も何度も聴く、聴いてしまう、聴かざるを得ないのかもしれない。

images
本作はそう謂う作品であるし、それに収録されている表題曲『マゴット・ブレイン (Maggot Brain)』はその象徴なのだ。
だから、彼等のもうひとつの絶頂期を捉えた作品、アルバム『ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ (One Nation Under A Groove)』 [1978年発表] にもその楽曲の演奏、楽曲『マゴット・ブレイン (Maggot Brain / Chant (Think It Ain't Illegal Yet!))』 [1978年収録] が収録されているが、そこで体験出来るのは、そいつと似て非なるモノ (Similar But Different) でしかない。
下手な誤解を与えない様に敢えて綴っておくが、そうおもわせるのは、スタジオ録音音源とライヴ音源の差異でもなければ、編曲上での差異でもなければ、勿論、演奏する人物達の差異でもない。

そしてさらに屋上屋を重ねてしまえ (Gild The Lily) ば、この楽曲の真髄 (Quintessence) は、エディ・ヘイゼル (Edward Hazel) [楽曲の作者のひとりである] の演奏によるのではなく、もう1人のギタリスト、トール・ロス (Lucius "Tawl" Ross) の方にこそあるとぼくはおもう。
比喩として謂ってしまえば、前戯 (Foreplay) と本戯 (Penetration) をだれもが取り違えている。俗に謂う性格の不一致 (Incompatibility) とはこの事から始まる。
延々と繰り返される分散和音 (Gebrochener Akkord) の、くぐもった、そして、忍従 (Submission) とも謂えるあの音のつらなりこそを聴くべきなのだ。
そして、そこから解放された後に放たれる全6曲の官能 (organoleptic) にこそ身を委ねるべきなのである。
ヒトによっては後戯 (Afterplay) って謂うかもしれないが。それこそが必須だと謂うやつもいるのだから。
だってさぁ、総てがほんの一瞬の出来事、絶頂 (Crimax) って宣っているんだぜ。

ものづくし (click in the world!) 249. :"MAGGOT BRAIN" by FUNKADELIC


images
"MAGGOT BRAIN" by FUNKADELIC

ORIGINAL ALBUM ON CD
1. MAGGOT BRAIN (Hazel, Clinton) 10. 18
2. CAN YOU GET TO THAT (Clinton, Hazel) 2. 49
3. HIT AND QUIT IT (Clinton, Nelson, Shila) 3. 48
4. YOU AND YOUR FOLKS, ME AND MY FOLKS (Clinton, Worrell, Jones) 3. 35
5. SUPER STUPID (Harris, Nelson, Ross, Clinton) 3. 56
6. BACK IN OUR MIND (Haskins) 2.37
7. WARS OF ARMAGEDDON (Worrell, Clinton, Ross, Fulwood) 9. 42
All Titles Bridgeport Music Inc.

Liner Notes : Taken from Process Number Five on Fear The Process - Church of the Final Judgement.

Produced by George Clinton
Executive Producer : Armen Boladian
BBernie Mendelson : In Charge of the Eegangas
(P) 1971 Nine Records Inc.
(C) 1971 Nine Records Inc.
Westbound Records Made In West Germany

ぼくの所有しているCDは西独盤 [だけど初CD化と謳われていたと思う:こちらを参照] なので、クレジットは上記に示したモノしか掲載されていない。
なので、こちらを参照して掲載しておく [一部重複あり] 。

Art Direction – David Krieger
Coordinator [Album Co-ordination] – Dorothy Schwartz
Design [Album Design] – Paula Bisacca, The Graffiteria
Executive-Producer – Armen Boladian
Lacquer Cut By – HC
Management [In Charge Of The Eegangas] – Bernie Mendelson
Photography By [Cover] – Joel Brodsky
Photography By [Inside Cover] – Ron Scribner
Producer – George Clinton
Promotion – Bigland Music Industry Public Relations
Supervised By [Album Supervision] – Bob Scerbo

Distributed By – Janus Records
Published By – Bridgeport Music Inc.
Made By – Shorewood Packaging
Lacquer Cut At – Mastercraft
関連記事

theme : おすすめ音楽♪ - genre : 音楽

adventures of t. g. chaung | comments : 0 | trackbacks : 0 | pagetop

<<previous entry | <home> | next entry>>

comments for this entry

only can see the webmaster :

tackbacks for this entry

trackback url

https://tai4oyo.blog.fc2.com/tb.php/3813-94c41577

for fc2 blog users

trackback url for fc2 blog users is here