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2022.12.16.08.01

Bull In The Heather

いましめているのだろうか。
おびえているのだろうか。
それとも、すきをうかがっているのだろうか。

それはだれにもわからない。
みるやつきくやつながめるやつ、かんじることはだれひとりとしておなじじゃあねぇ。
第一に、とうの本人にもわからねぇだろう。

そいつはておいなんだ。
だから、いじけているかもしれねぇし、にえくりかえっているのかもしれねぇ。
どだい、いままでのそいつじゃあないんだ、そこにいるのは。

といただしたいだろう?
でも、それはそいつもおんなじなんだ。
いいたいことは、てめえもそいつもじつはおんなじなんだ(おまえもておいかもしんねぇよなぁ)。
はっきりしろや、ってな。

だけれども、それができねぇんだ。
そいつのことじゃあねぇ。
おまえ自身のことさ。
そうだろう、きっと、そうさ。

だからずっとそこにいてずっとにらみあっているしかないんだ。
だが、どっちかがへたれるにちげえねえ。
うごくのさ。そのときにな。
どこへ、なにが、さぁ、そいつはおれもしらねぇな。
実際におこってみなきゃあわからねぇ。

だがな、先手必勝ってぇのは、信仰だからな。
それにそくしていえば、かみのみぞしるってことさ。
しんずるものはすくわれるっていってやってもいいさ。おまえがそうしてほしいのなら。
もっとも、そいつ自体の存否も不明なんだがね。

[the text inspired from the song "Bull In The Heather” from the album "Experimental Jet Set, Trash And No Star” by Sonic Youth]


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