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2021.10.29.08.22

The Underwhelming

ぼやくな。
そういっても、無理だろうがな。
どうもがいたって、そいつはずっとついてまわるもんなんだ。
あきらめろとはいわない。
だが、覚悟は必要だろう。

そんなおまえをさしてだれかがいうだろうさ。
目的をみつけろ、いきがいをみつけろ、と。
だがそう簡単なはなしじゃない。わかるよな。

たとえば、こんなことをかんがえてみるんだ。
おれたちの御先祖様がまだ樹上生活者だった時代をさ。
当時、その御先祖様はそんなことをかんじただろうか。かんがえただろうか。
そして、そのいきすえにそこでの生活をやめたのだろうか。

そうじゃないよな。
そこにすむことが不可能になったからさ。やむにやまれぬ事情さ。
そいつがある日、枯死したのか燃焼したのか、それとも、そこに食物が一切なくなってしまったのか。
仕方なく、樹上をみすてたのさ。

で、みすてたからどうなる。
なにもかわりゃしない。かえってわるくなる。
はらはへるばかりだし、猛獣はそこらにいる。
おちおちいきてもいられない。
そんなときにいまのおまえのような呑気な溜息をついているひまがあるかっていうわけよ。

つまり、おれがいいたいのは余剰というものがあるかぎり、そいつからはのがれられないっていうことさ。
そいつを余暇といってもいいし、余裕といってもいい。

くうやくわずの生活におわれているやつがかりにおまえのいうそいつをなげいているとしたら、それはそいつにとってのいっときの幸福、贅沢な時間とやらをついやしているんじゃないかな。

衣食たりてなんとやら、だがその成句はじつはただしくはないんだ。
衣食たりてしるのが、そいつよ。

もし、おまえがそれこそいつにあきあきしているのなら、一切合切、すべてをすてちまうんだな。
そして、無一文のやどなしってぇやつにでもなってみるがいい。
それこそ必死にでもならあ。
さもなきゃ、ああ、さもないのさ。
ふふ。わかっているじゃあねぇか。

[the text inspired from the song "The Underwhelming” from the album "Existential Reckoning” by Puscifer]


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