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2021.08.20.08.07

Kinfolks

そこからはじまって、そしてそいつは一生ついてくる。
おわりというものはないんだ。

だからこそ、あらんかぎりの遊蕩にいそしんだあの餓鬼にも、そこはかえってくるべき場所となった。それまでの一切をわすれてうけいれてもらえたんだ。

そのぎゃく。そのぎゃくかぁ。わざわざ例示するまでもない。
よくいうだろう。
ちでちをあらうってやつよ。

で、たちのわるいことに、そいつもそんときになれば、一切をわすれてしまうんだな。どんなに善行をつんでいようと、どんなに献身していようと、そいつがはじまったらいきつくところまでいかなければ落着とはならないんだ。
しかも、あらそうときはあかの他人とのときよりも、ひどく、みにくく、そして無様な様相をていする場合すらある。

しかも、それはどうしようもできないんだ。
何故ならば、しぬ場所としぬときは自身が結論をくだせるが、うまれる場所とうまれるときはそうじゃねい。所与のもの、まぁ、たんてきにいってしまえば運命というやつだな。

ぢゃあ、どうしたらいいかってぇと、にげるしかないんだ(おれにはほかの手段はうかばない)。にげてにげてにげまくる。しかも、ときと場合におうじてはそいつが捜索もすれば追跡もする。しかもたたかってもかてる相手ではないんだからな。何故ならば、運命なんだから。

だからといって、にげまくるのに疲弊してかえってきたとしても、それが諸手をあげてのものとなるとはけっしていえない。あの餓鬼はたんにうんがよかっただけさ。

あの餓鬼のはなしはあそこにあるよな。そうだろう。おまえもそこでしったのだ。そしてその逸話の語部こそ、その運命にしばられているやつさ。
なんせ、あいつの出自は人類開祖までさかのぼれるんだからな。
もしかしたら、あの餓鬼こそ、あいつの願望そのものだったのかもしれないよなぁ。

[the text inspired from the song "Kinfolks” from the album "Southside” by Sam Hunt]


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the single for the song "Kinfolks" by Sam Hunt

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