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2021.07.06.08.34

しぞくのしょうほう

その直接の原因は、明治新政府 (Government Of Meiji Japan) による施策のひとつ、四民平等 (Equality Of All People) [18711872年] である。
そして、それを結果として起こったのは、征韓論 (Advocacy Of A Punitive Expedition To Korea) [1873年] である。そしてその敗北を受けての、西南戦争 (Satsuma Rebellion) [1877年] を掉尾とする不平士族の乱 (Rebellion Caused By A Group Of Samurai Against The Meiji Government) [18741877年] があり、自由民権運動 (The Freedom And People's Rights Movement) [18741890年] へと続く。
非常に単純な図式を拵えて眺めてみれば、恐らく上の様なモノになるだろう。

だけれども、どう考えてもそんな単純な図式で集約可能なモノでもない筈だ。上に綴ったモノに準拠してしまうと、その引金は明治新政府 (Government Of Meiji Japan) が引いた事になる。だが、江戸時代 (Edo Era) の経済の進捗を眺めてみると、決してそんなにも単純に真犯人が正体を顕すとは思えない。徳川幕府 (Edo shogunate) の、開府 [1603年] から始まって大政奉還 (Restoration Of Imperial Rule) [1867年] で幕を遂げるまでの凡そ270年の間、経済体制は土地本位制 (Land Standard System) から貨幣本位制度 (Money-based System) へ、つまり封建経済制度 (Feudal Economics) が瓦解し資本主義経済制度 (Capitalism) の萌芽をみるまでになる。
と、謂う事は単純に考えてみて、徳川幕府 (Edo shogunate) から明治新政府 (Government Of Meiji Japan) へと謂う展開がなかったとしてもそれ、士族の商法 (Amateurish And Haughty Way Of Doing Business By Samurai) とその語句に表徴し得る、武士階級 (Samurai) の経済的没落は発生せざるを得ないモノだったのに違いない。

そんな事を考えてしまうと、マックス・ウェーバー (Max Weber) の名著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (Die protestantische Ethik und der 'Geist' des Kapitalismus)』 [1905年刊行] に匹敵し得る書物があって然るべきではないか、と思うのだ。尤も、ぼくが望んでいる書物は、武士階級 (Samurai) を経済的な視点に拠って、その社会的な地位からの陥落を看破したモノであって、謂うならば、マックス・ウェーバー (Max Weber) のその著書の陰画の様な位置付けを可能としたモノである。しかも、それは単純にその著書の視点を我国へ向けたモノ、それだけの存在であってはならない [推薦図書をご教示願います]。

images
霜夜鐘十字辻筮 (In A Frosty Night A Fortune-teller At The Crossroad)』 [武田交来 (Korai Takada) 著 月岡芳年 (Tsukioka Yoshitoshi) 1881年刊行]
歌舞伎演目 (Kabuki Plays) 『霜夜鐘十字辻筮 (In A Frosty Night A Fortune-teller At The Crossroad)』 [河竹黙阿弥 (Mokuami Kawatake) 1880新富座 (Theater Shintomi)] は没落した士族 (Shizoku)、すなわち士族の商法 (Amateurish And Haughty Way Of Doing Business By Samurai) のその後を描いたモノである。そして、上掲の作はその書籍版を謳ったモノではあるが、権利者等からの許諾を受けてはいない。よって、原作者と、著述者ならびに出版社との間に争いがあったと謂う。
ぼくが拙稿の為の画像に用いたのは、上に示してある様に、月岡芳年 (Tsukioka Yoshitoshi). の作品であるが故である。

次回は「」。
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