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2021.05.09.20.20

これもまた悪い夢の続き 120.

こんな夢をみた。

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the poster for the movie "The Poseidon Adventure" 1972 directed by Ronald Neame

まっくらだ。
だれかがぼくの右腕をつかんでいる。それにこたえるように、ぼくもそいつのうでをにぎろうとする。
「おい、いきているか」
ことばが勝手にぼくのくちからほうりだされる。
「あたまをうった」
「脳震盪だろう。出血はないようだ」

しだいにあかるくなる視界とともに、ぼくはからだをおこしてみる。
なぜか、さっきまでいた部屋の天井が、ぼくのしたにある。
「ふきとばされたんだよ。きみもおれも。そしてだれもかも、なにもかも」

花吹雪だ。さくらがまっている。
そして、あたりは騒然としている。

花見の季節だ。今週末は満開だという。そして、そばには桜の名所がひかえている。
だけれども、このにぎわしさは花見客のそれではない。
かれらもぼくとおなじ、手酷いめにあったのだ。

外出する直前だったから、鞄は右掌がつかんでいる。
[キグチコヘイハシンデモラッパヲクチカラハナシマセンデシタ]
だけれども、それ以外が一切、うしなわれている。
ぼくのそばにあるのは天井だけであかりも粉微塵だ。それに、壁も床もきえうせているのだ。
それは数メートルも向こうで、残骸となって無様なすがたをさらけだしている。

「仕事にはならないよ。それよりも、どうやってかえるかってことだな」
ぼくがじぶんのデスクのありかをさがそうとすると、そうおしとどめる。
ぼくを介抱したSである。

そして、いつまでもまいおわらない吹雪のなか、彼とぼくは駅へとむかう。

「だいいちに、うごいているのかね」
「うごいていても、のれないだろう」
「じゃあ、なぜ、そこへいくんだ」
「それを確認しに。考えられる限りの可能性はひとつひとつつぶしていかなきゃな」
「それにかけるんじゃなくて」
「あいにくすかんぴんなんだ。給料日まえだからな」

でてくることばはどうしようもないものばかりで、そのどうしようもなさがすくいなのかもしれない。深刻になるには、はやすぎる。さもなきゃそんなもの、とっととやりすごしたほうがいい。

ふたりの路線はちがう。だから、駅でわかれる。
映画ならば、握手でもするところだが、あいにくと、そんなにいい関係じゃあないんだな、おれたちは。

ホームは閑散としているが、その理由はすぐにわかる。
1輌として、ここにはとまらない。
ゆがんだ線路がこれ以上にひずまないように、そして、それが原因で事故がおきないように、乗客は一切のせずにずっと、何輌も何輌も終日はしらせつづけるのだ。

だから、ぼくもあるきはじめる。
小一時間もあるけば、かつてつとめていた会社にたどりつくだろう。
みまいのひとことでもかけてやろうかとおもう。

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the poster for the movie "In The Forest, Under Cherries In Full Bloom" 1975 directed by Masahiro Shinoda
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