this night wounds time,　

もう、かたりつくされてしまったとおもうんだよなぁ。
いまさら、どうだ、っていうのさ。

いいこともわるいことも。
効用も副作用も、だれだってしっている。どこにでもかいてある。

そいつのおかげでえることはいくらでもあるだろうさ。
本音も本心もさらけだしてしまえる。はたからみれば、そいつで暴露もできるし白状もさせられる。
きぶくれになっていても、はだかのつきあいができるんだとさ。

そいつのおかげでうしなうものはいくらでもあらあな。
身をあやうくするのも、もちくずすのも、そいつ次第ってわけさ。

つまりさ、どいつもこいつも依存しているってことよ。
常用しているやつらは当然のこと。
忌避しているやつら、嫌悪しているやつらも御同様よ。

なにぃ? いっているわけがわからないって。
そうかい、じつはこうだ。
やつらからみれば、そいつをたしなまない、その1点で、自身が正常である、そうしんじていられるってことさ。
あれから無縁である、そのことが自身の地位や身分や立場を保証してくれる、そういう発想さ。
これも、おれからみれば依存にほかならないとは、おもえるんだがね。

そんな社会を改革したかったら、方法はおそらくふたつしかない。
しかも、どちらも逆方向だ。

ひとつは、完全に排除してしまうこと。
それにはてしない労力をかけるやつらはごまんといる。しかも、いま、現在のはなしではない。おおむかしっから、さ。
て、かんがえると、どうかんがえても無駄な努力にしかおもえない。
徒労に勢力をそそぎつづけるようなものさ、そして、さっきいったように、それもまた依存なんだな。

てぇ、ことはのこるはたったのひとつさ。
そいつがなければ成立しないようにしちまうのさ。
社会も肉体も。
つまり、どこのどいつもいついかなるときも酩酊しているんだな。
それをぬきさしならない大前提にしちまえばいいのさ。そっから、法律も国家も因習も構築されていくって寸法でな。

体内には一定量の塩分が必須でこれがなければ、いかなる生命といえども生存はゆるされない。
そいつもそうなっちまえば、はるかにらくってものよ。

[the text inspired from the song "Alcohol" from the album "Stunt" by Barenaked Ladies]

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