2020.11.29.22.42
こんな夢をみた。

the poster for the movie "My Grandma" 2008 directed by Hideo Sakaki
おりてくると、母が倉庫の掃除をしている。自転車を2台つっこめばそれで満杯、ちいさな場所なのだ。ぼくの家はその倉庫の正面にある階段を上って3階、市営団地の一角にある。
母はいう。
「もう、いくのか。」
「だって、なんのようだかわからないんだもの。とっととかたづけようとおもってさ」
ぼくはそうこたえる。
彼女の母、つまりぼくからみれば祖母がきてくれというのだ。彼女も、棟こそちがえ、おなじ団地にすんでいる。ものの5分もかからない。
その家につくと、ちゃぶだいのうえに、機械と円盤状のものがある。オープンリール・デッキと録音テープだ。
祖母いわく、おしいれのおくからでてきた、うごかしかたもわからない、と。
そしてぼくに命令する。なんとかならないか、と。
彼女としては、なき夫のだいじななにかであってほしいような、そんなものいいだ。
数分程、ああでもない、こうでもないとためしてみたが、うんともすんともいわない。それに、仮にうごいたとしても、テープがきちんと再生される保証がない。
彼女にそういって、あんにあきらめろと、ぼくはもちかけてみる。
しかし、ぼくの魂胆がきっとみえすいているのだろう、どこかへいってなおしてこいと彼女がくいさがるのだ。
だから、ぼくはいま、ここにいる。なぜか病院の一隅だ。さっき医師? にみてもらったばかりだ。
彼の診断? を整理するとこういうことになる。
このデッキにこのテープを再生させるのは、どだい無理な話だ。規格がちがうのだ。そしておそらく、デッキはなおらないし、なおしたとしても、それに対応するソフトは、いまや存在しないだろう。一方のテープは、専用のデッキでなければ、なんにもならない。しかも、ここにはいま、そんな機種はない。といあわせてみるから、来週あたり、テープだけを持参しなさい。
そんな話だった。
医師? の診断? を彼女にどうつたえようか。会計の案内がくるまで、さっきからずっと待合室にすわって、かんがえあぐねている。
ただし、どっちにしたって、来週もういちど、こなければならない、そんな雰囲気だ。
ぼくの正面には患者向けのテレビがすえられており、さっきからずっと演歌ばかりがながされている。
そのメロディにあわせて、蚊のなくようなこえで、ひとりの男性患者がうたっている。車椅子の彼は、往年の名選手なのだが、それにはほかのだれもきがついていない。

the poster for the movie "The Theory Of Everything
" 2014 directed by James Marsh

the poster for the movie "My Grandma" 2008 directed by Hideo Sakaki
おりてくると、母が倉庫の掃除をしている。自転車を2台つっこめばそれで満杯、ちいさな場所なのだ。ぼくの家はその倉庫の正面にある階段を上って3階、市営団地の一角にある。
母はいう。
「もう、いくのか。」
「だって、なんのようだかわからないんだもの。とっととかたづけようとおもってさ」
ぼくはそうこたえる。
彼女の母、つまりぼくからみれば祖母がきてくれというのだ。彼女も、棟こそちがえ、おなじ団地にすんでいる。ものの5分もかからない。
その家につくと、ちゃぶだいのうえに、機械と円盤状のものがある。オープンリール・デッキと録音テープだ。
祖母いわく、おしいれのおくからでてきた、うごかしかたもわからない、と。
そしてぼくに命令する。なんとかならないか、と。
彼女としては、なき夫のだいじななにかであってほしいような、そんなものいいだ。
数分程、ああでもない、こうでもないとためしてみたが、うんともすんともいわない。それに、仮にうごいたとしても、テープがきちんと再生される保証がない。
彼女にそういって、あんにあきらめろと、ぼくはもちかけてみる。
しかし、ぼくの魂胆がきっとみえすいているのだろう、どこかへいってなおしてこいと彼女がくいさがるのだ。
だから、ぼくはいま、ここにいる。なぜか病院の一隅だ。さっき医師? にみてもらったばかりだ。
彼の診断? を整理するとこういうことになる。
このデッキにこのテープを再生させるのは、どだい無理な話だ。規格がちがうのだ。そしておそらく、デッキはなおらないし、なおしたとしても、それに対応するソフトは、いまや存在しないだろう。一方のテープは、専用のデッキでなければ、なんにもならない。しかも、ここにはいま、そんな機種はない。といあわせてみるから、来週あたり、テープだけを持参しなさい。
そんな話だった。
医師? の診断? を彼女にどうつたえようか。会計の案内がくるまで、さっきからずっと待合室にすわって、かんがえあぐねている。
ただし、どっちにしたって、来週もういちど、こなければならない、そんな雰囲気だ。
ぼくの正面には患者向けのテレビがすえられており、さっきからずっと演歌ばかりがながされている。
そのメロディにあわせて、蚊のなくようなこえで、ひとりの男性患者がうたっている。車椅子の彼は、往年の名選手なのだが、それにはほかのだれもきがついていない。

the poster for the movie "The Theory Of Everything
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