2020.04.05.15.17
こんな夢をみた。

the poster for the movie "Office Space
" 1999 directed by Mike Judge
月曜の朝。週のはじまるその日は、いつもの朝礼である。
社長のかおはみえないが全員起立して、社内放送に耳を傾ける。
そして、電話がなる。しかも内線だ。女子社員のひとりがそれに出、小声で応対する。
彼女はぼくを指さし、そして、あらぬ方向へとその指をむける。あそこの受話器で応対しろ、そういう意味である。社長の訓示はまだはじまったばかりなのだ。
その受話器は机の下にある。ぼくは身をかがめてでなければならない。これを指定した彼女の意図はこれだ。こそこそと内緒話をしろといわんばかりなのだ。
相手は同期のOだった。同期とはいえ、ぼくは中途採用の身で、実際には数ヶ月ばかり彼の後輩になる。
「今日は外回り? あ、そう。ちょうどよかった。ひる空いているかな。こういうのははやくすましちゃったほうがいいからさぁ。じゃあ、わるいけど、ぼくの席にまできてよ」
自分の用件を伝えたいだけ伝えて、一方的に電話はきれる。
なんのことだか、さっぱりわからない。
受話器をおいて立ち上がると、訓示は終わっている。社内はすこし雑然としている。
ぼくをみとめて、部長が声をかける。こんなことはめったにない。
「まわりはがたがたいうかもしれないが、おまえがきにすることはないからな。落ち度はだれにもない。すでにおわったことなのだから。いいか」
そして、さっさと仕事にかかれと掌をふる。
やっぱりなんのことだか、さっぱりわからない。
そういえば、出社したときから、今朝はなんだかおかしい。
いつもならば、だれよりもはやくに会社について、シャワーをあびているはずなのだ。それが、かなわない。
ボイラー室では、新人がはいったのであろう。講習会の様なおももちで、数名が機器にはりついている。
そのおくの、ふたつあるシャワー室のひとつがすでにふさがっている。そして、もうひとつは清掃中なのだ。ぼくは、その作業にとりかかっている年配の女性にあごでおいはらわれる。
先客はいつまでたってもでてきそうにない。清掃員も、まだしばらくは解放してくれそうにない。
ぼくは着替えと洗面用具、それにタオルをかかえて手持ち無沙汰なままだ。
しかたなく自身のデスクにもどろうとすると、営業部の課長によびとめられる。
「あそこの自販機を撤去することになったから。きみには不便だろうが、我慢してくれ。部署の配置転換で、あれはじゃまになってしょうがないのだから」
ぼくは生返事をする。あれにお世話になった記憶はとんとない。課長は平社員をみかけるたびに、おなじ台詞をはっしているのだろうか。
そうして、昨夜のことをおもいだす。
知人のひとりの、ある女性が、いわれもない理由で同性のある人物につきまとわれているのだ。
彼女はいう。
「こうしていっしょにいるだけで、もしかしたら、あなたにも迷惑になるのかもしれない」
そんなことばが現実化したわけじゃあないよなぁ、よもや。

the poster for the movie "Get Out
" 2017 directed by Jordan Peele

the poster for the movie "Office Space
月曜の朝。週のはじまるその日は、いつもの朝礼である。
社長のかおはみえないが全員起立して、社内放送に耳を傾ける。
そして、電話がなる。しかも内線だ。女子社員のひとりがそれに出、小声で応対する。
彼女はぼくを指さし、そして、あらぬ方向へとその指をむける。あそこの受話器で応対しろ、そういう意味である。社長の訓示はまだはじまったばかりなのだ。
その受話器は机の下にある。ぼくは身をかがめてでなければならない。これを指定した彼女の意図はこれだ。こそこそと内緒話をしろといわんばかりなのだ。
相手は同期のOだった。同期とはいえ、ぼくは中途採用の身で、実際には数ヶ月ばかり彼の後輩になる。
「今日は外回り? あ、そう。ちょうどよかった。ひる空いているかな。こういうのははやくすましちゃったほうがいいからさぁ。じゃあ、わるいけど、ぼくの席にまできてよ」
自分の用件を伝えたいだけ伝えて、一方的に電話はきれる。
なんのことだか、さっぱりわからない。
受話器をおいて立ち上がると、訓示は終わっている。社内はすこし雑然としている。
ぼくをみとめて、部長が声をかける。こんなことはめったにない。
「まわりはがたがたいうかもしれないが、おまえがきにすることはないからな。落ち度はだれにもない。すでにおわったことなのだから。いいか」
そして、さっさと仕事にかかれと掌をふる。
やっぱりなんのことだか、さっぱりわからない。
そういえば、出社したときから、今朝はなんだかおかしい。
いつもならば、だれよりもはやくに会社について、シャワーをあびているはずなのだ。それが、かなわない。
ボイラー室では、新人がはいったのであろう。講習会の様なおももちで、数名が機器にはりついている。
そのおくの、ふたつあるシャワー室のひとつがすでにふさがっている。そして、もうひとつは清掃中なのだ。ぼくは、その作業にとりかかっている年配の女性にあごでおいはらわれる。
先客はいつまでたってもでてきそうにない。清掃員も、まだしばらくは解放してくれそうにない。
ぼくは着替えと洗面用具、それにタオルをかかえて手持ち無沙汰なままだ。
しかたなく自身のデスクにもどろうとすると、営業部の課長によびとめられる。
「あそこの自販機を撤去することになったから。きみには不便だろうが、我慢してくれ。部署の配置転換で、あれはじゃまになってしょうがないのだから」
ぼくは生返事をする。あれにお世話になった記憶はとんとない。課長は平社員をみかけるたびに、おなじ台詞をはっしているのだろうか。
そうして、昨夜のことをおもいだす。
知人のひとりの、ある女性が、いわれもない理由で同性のある人物につきまとわれているのだ。
彼女はいう。
「こうしていっしょにいるだけで、もしかしたら、あなたにも迷惑になるのかもしれない」
そんなことばが現実化したわけじゃあないよなぁ、よもや。

the poster for the movie "Get Out
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