2008.12.23.17.56
「クリスマス・タイム(Christmas Time Is Here Again)」は、ビートルズ・アンソロジー・プロジェクト(The Beatles Anthology Project)の第一弾シングル『フリー・アズ・ア・バード(Free as a Bird)
』のカップリング・ナンバーとして正式発売された。恐らくクリスマス(Christmas)を正面切ってテーマとした楽曲は、ビートルズ(The Beatles)にとって、この曲が唯一である筈だ。
ところで、この楽曲自体は、ビートル・マニア(Beatlemania)ならずともファンにとっては、かなり認知度の高い"未発表曲"のひとつである。
と、いうのは、次の様な理由による。
ビートルズ・オフィシャル・ファン・クラブ(The Beatles Official Fan Club)会員に、毎年クリスマス(Christmas)に配布される特製のシングル『ビートルズ・クリスマス・レコード(The Beatles Christmas Records)』がかつてあった。ビートルズ(The Beatles)自身が制作に関わったその作品は、ファンクラブ会員向けに限定のものだ。内容は毎年異なり、肉声のメッセージだったり、メンバーが演じるコントだったり、ライヴ演奏だったり、様々である。アイドル然としたデヴュー当時は、ファン向けの声のメッセージというお手軽だったものが、年を経るに従って、(音楽)作品然として来る。後期はレコーディング途上の音響マテリアルをコラージュした、もうひとつの「レボリューション9(Revolution #9)」みたいな体裁を整えてくる。しかし、それもバンドとして充実していたからこそであって、1970年の『ビートルズ・クリスマス・レコード(The Beatles Christmas Records)』は、これまでの全作品をアルバム化したもの。つまり、既発表作品だけを形を改めて出しただけ。そして、この年に彼らは解散したのである。
さて、今回取り上げた「クリスマス・タイム(Christmas Time Is Here Again)」は、1967年の『ビートルズ・クリスマス・レコード(The Beatles Christmas Records)』で使用されたもの。シングルでは、この曲のコーラス部をジングルとして使用して、あらかじめ用意された脚本に従って、寸劇やタップダンス(Tap Dance)等が収録された。このレコーディングの模様は、マーク・ルウィーソン(Mark Lewisohn)の労作『ビートルズレコーディングセッション
(The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962-1970
)』にもきちんと記録されていて、1967年11月28日(November 28)に行われたとある。時期的には、『マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)
』制作時に重なる。
と、言う訳で、たかがファンクラブ向け、限られたごく一部のリスナーに向けての楽曲であるのにも関わらず、当時のビートルズ(The Beatles)の全精力が注がれているジングル・ナンバーなのである。
例えて言えば、同時期の楽曲「ハロー・グッドバイ(Hello Goodbye)」や「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー(Strawberry Fields Forever)」のエンディング部分を彷彿とさせると言えば、解ってもらえるだろうか。つまり、一旦フェイド・アウトして楽曲が終わったと思ったら、さっきとは異なるメロディがフェイドインして唐突に終わる、というあのアレンジ。あそこの部分なのです、この「クリスマス・タイム(Christmas Time Is Here Again)」という楽曲は(それだけぢゃん、とも言えますが)。
と、いうわけで、クリスマスがまたやってきます(Christmas Time Is Here Again)。
次回は「む」。
ところで、この楽曲自体は、ビートル・マニア(Beatlemania)ならずともファンにとっては、かなり認知度の高い"未発表曲"のひとつである。
と、いうのは、次の様な理由による。
ビートルズ・オフィシャル・ファン・クラブ(The Beatles Official Fan Club)会員に、毎年クリスマス(Christmas)に配布される特製のシングル『ビートルズ・クリスマス・レコード(The Beatles Christmas Records)』がかつてあった。ビートルズ(The Beatles)自身が制作に関わったその作品は、ファンクラブ会員向けに限定のものだ。内容は毎年異なり、肉声のメッセージだったり、メンバーが演じるコントだったり、ライヴ演奏だったり、様々である。アイドル然としたデヴュー当時は、ファン向けの声のメッセージというお手軽だったものが、年を経るに従って、(音楽)作品然として来る。後期はレコーディング途上の音響マテリアルをコラージュした、もうひとつの「レボリューション9(Revolution #9)」みたいな体裁を整えてくる。しかし、それもバンドとして充実していたからこそであって、1970年の『ビートルズ・クリスマス・レコード(The Beatles Christmas Records)』は、これまでの全作品をアルバム化したもの。つまり、既発表作品だけを形を改めて出しただけ。そして、この年に彼らは解散したのである。
さて、今回取り上げた「クリスマス・タイム(Christmas Time Is Here Again)」は、1967年の『ビートルズ・クリスマス・レコード(The Beatles Christmas Records)』で使用されたもの。シングルでは、この曲のコーラス部をジングルとして使用して、あらかじめ用意された脚本に従って、寸劇やタップダンス(Tap Dance)等が収録された。このレコーディングの模様は、マーク・ルウィーソン(Mark Lewisohn)の労作『ビートルズレコーディングセッション
と、言う訳で、たかがファンクラブ向け、限られたごく一部のリスナーに向けての楽曲であるのにも関わらず、当時のビートルズ(The Beatles)の全精力が注がれているジングル・ナンバーなのである。
例えて言えば、同時期の楽曲「ハロー・グッドバイ(Hello Goodbye)」や「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー(Strawberry Fields Forever)」のエンディング部分を彷彿とさせると言えば、解ってもらえるだろうか。つまり、一旦フェイド・アウトして楽曲が終わったと思ったら、さっきとは異なるメロディがフェイドインして唐突に終わる、というあのアレンジ。あそこの部分なのです、この「クリスマス・タイム(Christmas Time Is Here Again)」という楽曲は(それだけぢゃん、とも言えますが)。
と、いうわけで、クリスマスがまたやってきます(Christmas Time Is Here Again)。
次回は「む」。
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