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2019.12.27.08.28

Cannonball

こんなものがごろごろこっちにころがってきてもいたくもかゆくもないんだよ。
どこぞのまのぬけた野郎がよけそこねていたいおもいをするかもしれねぇが、残念ながらおれたちにはそんな猶予もないときてくる。さっさとよけてしまうにかぎる。

単純に、こいつはでかい図体とおもさだけがうりものだ。しかも、そいつを自力で発揮する手段はてめぇにはないときている。
どこぞのだれかに、たかいところにほうりなげてもらわなければ、なんにもならねぇ。しかも、せっかくそんな場所におしあげてもらったとしても、あとはおちるばかり - いや、おちないとはなしにゃなんないんだがね - そして、そのさきにだれかがあほづらさげてまってくれないと、如何ともしがたいってんだから、てんで、おわらいぐささ。

もっとちいさければ、遊具にもつかってもらえるだろうし、旧式のびんのふたくらいにはなるだろう。

も一度、とかして生成すればなんてかんがえても、こいつの大半はくずさ。元々のつかいみちがたかいところからおっことすってんだから、里はしれているよな。ぎゃくに、つかいふるしをかきあつめて溶鉱炉でとかしこんだのが、こいつの出自なのかもしれねぇ。

だけど、それはそれでよきこと、ことほぐべきことなのかもしれない。
こいつがようなしってことは、すくなくとも、平和なのさ。

異論はあるだろうが、そういうことにしておこうや。悲観的にかんがえるのはいくらでもできるんだから。

[the text inspired from the song "Cannonball" from the album "Last Splash" by The Breeders]


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