FC2ブログ

2019.08.09.11.45

I Don't Feel Like Dancin'

ほかのものはあのおとことともにきえてしまった。
だが、たったひとり。かれだけがのこった。

さあ、どうしよう。
本来ならば、これでこの物語はまくひきだ。ベッドのなかのこもとっくにねむりについてしまっていいる。
そのこにきかすべき教訓もいいわたしてある。

だけれども、かれひとりのせいで、かれがむらにまだいるせいで、物語はおわらない。おえられないことになってしまった。
むしろ、ここからかれの物語がはじまってしまったのだ。しかもあの教訓ももうやくたたず、おやくごめんとなってしまったのだ。

主人公はひとりあればいい。そして、自分自身がそのひとりだと自負していれば、それで充分だ。
だけど、ある特定の人物をだれもがそれだとみとめてしまってはだめなのだ。

おさないものからみれば、よのなかというものは自分自身を中心にまわっているものなのだ。それでまったくかまわない。だけど、いつしか、そんな視野では納得できない、解決できないことがしょうじてくる。いきていくということはそれをそのままひきうけることなのだ。

だが、ここにそれすら必要のないものが誕生したらどうなるのだろう。
ぼくはぼくにとっての主人公だ。そして、ぼくはだれにとっても主人公なのだ、そんな自覚をもってしまったとしたら。そして、その自覚が絶対に破綻しないとしたら。

だからこそ、物語の作者はかれに試練をほどこす。
つまり、その読者に対しても、である。

笛はそう簡単にあきらめるものではない。
きょう、それを無視することはできた。だからといって、明日もまた同様という保障はいっさいない。

[the text inspired from the song "I Don't Feel Like Dancin'" from the album "Ta-Dah" by Scissor Sisters]


関連記事

theme : 今日の1曲 - genre : 音楽

a song for you | comments : 0 | trackbacks : 0 | pagetop

<<previous entry | <home> | next entry>>

comments for this entry

only can see the webmaster :

tackbacks for this entry

trackback url

https://tai4oyo.blog.fc2.com/tb.php/2846-1daf0a1e

for fc2 blog users

trackback url for fc2 blog users is here