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2017.08.20.09.07

『甘い生活 オリジナル・サウンドトラック (FEDERICO FELLINE LA DOLCE VITA)』 by ニーノ・ロータ)

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この作品を購入したのは、名作映画を彩る音楽作品だからとか、多くの映画音楽作品を創った巨匠の代表作だから、と謂うよりも、それとは別の動機があった様な記憶がある。
それはラウンジ・ミュージック (Lounge Music) の名作と謂う位置付けだ。

映画『甘い生活 (La Dolce Vita)』 [フェデリコ・フェリーニ (Federico Fellini) 監督作品 1960年制作] はフェデリコ・フェリーニ (Federico Fellini) の代表作であるばかりか、映画史的にも絶対に忘れてはならない名作であるとされている。それをぼくは否定する気はさらさらにない。
だけれども、その映画の音楽を担ったニーノ・ロータ (Nino Rota) にとっての代表作であるとか、不朽の映画音楽作品である、と断定するのには、ちょっと躊躇わせるモノがある。

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一般的な意味での彼の著名な作品と謂えば、映画『太陽がいっぱい (Plein soleil)』 [ルネ・クレマン (Rene Clement) 監督作品 1960年制作] や映画『ゴッドファーザー Part II (The Godfather Part II)』 [フランシス・フォード・コッポラ (Francis Ford Coppola) 監督作品 1974年制作] で聴く事の出来る旋律ではないだろうか。

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それに加えるに、映画『 (La Strada)』 [1954年制作] でのそれがある。
フェデリコ・フェリーニ (Federico Fellini) に関しては、ニーノ・ロータ (Nino Rota) は長きに渡って、映画監督と映画音楽作家として、幾つもの作品を発表してきた訳ではある。このふたりの代表作と謂えば、先ずその映画とその音楽が挙げられなければならない。

それらの音楽作品を聴けばぼくには、たちどころに、それらの映画作品のある光景が浮かび上がる。
海と陽を背にしたアラン・ドロン (Alain Delon) や、薄汚れた都会を彷徨うロバート・デ・ニーロ (Robert De Niro) や、赤児の様に泣いてばかりいるジュリエッタ・マシーナ (Giulietta Masina) だ。
蛇足を承知で補足すれば、アラン・ドロン (Alain Delon) は映画『太陽がいっぱい (Plein soleil)』で主役のトム・リプレー (Tom Ripley) を演じ、ロバート・デ・ニーロ (Robert De Niro) は映画『ゴッドファーザー Part II (The Godfather Part II)』でドン・ヴィトー・コルレオーネ (Don Vito Corleone) を演じ、ジュリエッタ・マシーナ (Giulietta Masina) は映画『 (La Strada)』で主役のジェルソミーナ (Gelsomina) を演じた。
何故、その人物の壮年期を演じたマーロン・ブランド (Marlon Brando) でもなく、その人物の三男マイケル・コルレオーネ (Michael Corleone) を演じたアル・パチーノ (Al Pacino) でもなくロバート・デ・ニーロ (Robert De Niro) なのかと謂われると心許ないのだが、個人的には主演者であるそのふたりよりも、ロバート・デ・ニーロ (Robert De Niro) の方が相応しいとぼくは思う。前作『ゴッドファーザー (The Godfather)』 [フランシス・フォード・コッポラ (Francis Ford Coppola) 監督作品 1972年制作] ではなくてその続編『ゴッドファーザー Part II (The Godfather Part II)』を挙げたのも同じ理由だ。

それらの音楽はいずれにしても、その映画の主たる登場人物が、彼等を際立たせる物語の背景を伴って、ぼくの中で彷彿とする。

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ぢゃあ、映画『甘い生活 (La Dolce Vita)』の、その主役マルチェロ (Marcello Rubini) を演じたマルチェロ・マストロヤンニ (Marcello Mastroianni) では、それが成立しないのかと問われれば、決してそうではない。

記者であるマルチェロ (Marcello Rubini) の、慌ただしくも賑わしい日々を、脈絡もなく綴って語るその物語を、ニーノ・ロータ (Nino Rota) の音楽は、軽快に彩っている。
そう謂う視点で謂えば、映画『太陽がいっぱい (Plein soleil)』でのアラン・ドロン (Alain Delon) や映画『ゴッドファーザー Part II (The Godfather Part II)』でのロバート・デ・ニーロ (Robert De Niro) や映画『 (La Strada)』でのジュリエッタ・マシーナ (Giulietta Masina) と全く同等だ。

そんな印象を第一義にしてその楽曲群を聴くと、自身の思いにならない日常の主題にはとても相応しい。煩わしいばかりの些事に翻弄されてばかりいる日々を切り抜けるには、こんなにも相応しい音楽はないかもしれない。

だけれども、この映画の最も印象的な挿話、映画『甘い生活 (La Dolce Vita)』と謂えば誰しも想い描くあのシーンではどうなのだろう。
つまり、マルチェロ (Marcello Rubini) [演:マルチェロ・マストロヤンニ (Marcello Mastroianni)] と女優シルヴィア (Sylvia) [演:アニタ・エクバーグ (Anita Ekberg)] の一夜の邂逅を綴ったあの叙景だ。

ふたりが深夜、トレビの泉 (Fontana di Trevi) の中で対峙するそのシーンでは、誰しもが甘美なニーノ・ロータ (Nino Rota) の音楽を欲する筈だ。映画『太陽がいっぱい (Plein soleil)』や映画『ゴッドファーザー Part II (The Godfather Part II)』や映画『 (La Strada)』でのそれらと相対する様な名曲、美しい旋律が銀幕を彩っていて欲しいと誰もが望む。
しかし、実際のそのシーンでは音楽は皆無なのだ。
それだけではない。そのシーンばかりか、ふたりのその一夜には、殆ど音楽が登場しない。音楽が画面に響き渡るのはいづれも、マルチェロ (Marcello Rubini) が日常に引き戻される瞬間なのだ。その場面になって初めて、映画『甘い生活 (La Dolce Vita)』の主旋律をぼく達は聴く事が出来る。

まるで、マルチェロ (Marcello Rubini) の喧騒の日々を「甘い生活 (La Dolce Vita)」と呼ぶのであるのならば、それとは隔絶した瞬間が、あの一夜にでもあるかの様な印象を与えられる。
[少なくとも逆ではない。彼の、シルヴィア (Sylvia) との邂逅を「甘い生活 (La Dolce Vita)」とはおそらく、フェデリコ・フェリーニ (Federico Fellini) は理解していないだろう。]

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何故、そのシーンの為の音楽が用意されなかったのか、そしてその判断はひとりフェデリコ・フェリーニ (Federico Fellini) によるモノなのか、さもなければニーノ・ロータ (Nino Rota) の見解がそこに介在していたのか、ぼくには一切に解らない。
但し、その映画が制作された27年後の映画『インテルビスタ (Intervista)』 [1987年制作] でフェデリコ・フェリーニ (Federico Fellini) が、マルチェロ・マストロヤンニ (Marcello Mastroianni) とアニタ・エクバーグ (Anita Ekberg) が再会するシーンを描く事によって、初めてこの挿話は完結した様な印象をぼくは持っている。
その作品はニーノ・ロータ (Nino Rota) が物故した後の作品ではあるのだが。

ものづくし(click in the world!)178. :
『甘い生活 オリジナル・サウンドトラック (FEDERICO FELLINE LA DOLCE VITA)』 by ニーノ・ロータ)


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甘い生活 オリジナル・サウンドトラック (FEDERICO FELLINE LA DOLCE VITA)』 by ニーノ・ロータ (NINO ROTA)

1. 甘い生活のテーマ (5:08)
 La dolce vita Titoli di testa Canzonetta
 Titoli di Testa : Canzonetta / Notturno II / Cadillac
2. 甘い生活
 ~アリヴェデルチ・ローマ~カラカラ~勇敢な娘 (5.41)
 Cadillac Arrivederci Roma Caracalla's
 La Dolce Vita : Arrivederci Roma / Caracalla's / La Bersagliera
3. 甘い生活 (1:36)
 Via Veneto Notturno
 La Dolce Vita : In Via Veneto
4. パトリシア
 ~カンツォネッタ~剣士の入場~ワルツ (3:45)
 Patricia (BMI) Canzonetta Entrata dei gladiatori Valzer (Parlami di me)
 Patricia : Canzonetta / Entrata dei gladiatori / Parlami di me (Valzer)
5. ローラ
 ~ワルツ~ストーミー・ウェザー (4:22)
 Lola (Yes Sir, That's My Baby) Valzer (Parlami di me ) Stormy Weather
 Lola (Yes Sir, That's My Baby) : Parlami di me (Valzer) / Stormy weather
6. ベネト通りの貴族たち (1:23)
 Via Veneto e i nobili
 Via Veneto E I Nobili
7. 甘い生活のブルース [貴族たちの甘い生活] (5:42)
 Blues La dolce vita dei nobili
 Blues : La dolce vita dei nobili
8. 夜も朝も (1:30)
 Notturno e mattutino
 Notturno o Mattutino
9. 甘い生活 [美しい憂鬱] (3:01)
 La dolce vita La bella melanconica
 La Dolce Vita : La bella malinconica
10. フラジーネの別荘に於る甘い生活
 ~カンカン~ジングル・ベル~甘い生活のブルース~甘い生活 (6:27)
 La dolce vita nella villa di Fregene Can Can JIngle Bells (P.D.) Blues La dolce vita Why Wait
 La Dolce Vita Nella Villa di Fregene : Can Can / Jingle Bells / Blues - La dolce vita / Why Wait
11. フィナーレ
 ~ホワイ・ウェイト~甘い生活 (2:58)
 La dolce vita FInale
 La Dolce Vita (Finale)

オリジナル・サウンド・トラック盤
音楽:ニーノ・ロータ 指揮:カルロ・サヴィーナ
Original Soundtrack Recording
Music Composed by Nino Rota Conducted by Carlo Savina
Licensed by CAM, Italy, S.I.A.E.

Original Sound Track Recorded in Italy
Federico Fellini LA DOLCE VITA
featuring MARCELLO MASTROIANNIANITA EKBERG and NADIA GRAY
Music by : NINO ROTA
AN ASTORE RELEACE

ぼくの所有している日本盤には田中浩生 (Hiroo Tanaka) の解説が封入されている。
猶、国内版CDのインナー・スリーヴに掲載されている原曲名と、バックカヴァー掲載のオリジナル盤掲載のモノと思われる収録曲名が一致していない。その上にそのいずれも、現行流布している盤とも曲名が完全には一致していない。なので、「バックカヴァー掲載のオリジナル盤掲載のモノ」と「現行流布している」曲名を併記した。リンクが貼ってあるモノが後者(こちらを参照した)である。
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