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2016.05.08.06.34

これもまた悪い夢の続き 82.

こんな夢をみた。

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the poster for the movie "Night Shift" directed by Ron Howard

友人宅に取り残される。階下には彼の母親がいるから、ひとりっきりではない。先程、彼女と一緒に、荷物のとりまとめを手伝ったばかりだ。

窓の外は暗く、夜露で地面も濡れている。もう朝も近い。下の部屋もカーテンが閉ざされて、もうとっくに寝ているのだろう。

数時間前の大騒ぎを反芻している。

彼はいくつもの業者に電話し、なんとか明日中に荷物が届けられないかと必死だ。たまたま泊りがけで遊びに来たぼくが、こんな大騒ぎに巻き込まれるとは思いもよらない。手土産のボトルも手つかずのままだ。

どうやら、ようやく、手配がついた様だ。彼は腕時計をにらみ、大慌てでそこらのものを梱包を始める。どれを入れる、何を届ける、それが一切、解らないから、手伝うにも手伝い様もない。
指示を仰ぐと、階下の母親を手伝えと謂う。

旧い木造家屋だから、階段が酷く揺れる。
ノックをして彼女の部屋に招き入れられると、おがくずが溢れかえっている。あとは、函の隙間に詰めるだけだと謂う。

少しでも後の掃除が楽になる様にと、二人でぎゅうぎゅうに押し込める。詰めるだけ詰めるのだ。届いた先の向こうの手間はこの際、後だ。ぼくが受け取るのではないから、知った事ではない。
息子に似て雑だな、と思うだけだ。

おがくずを詰め終わった途端に息子が訪れて、その荷物を抱えて飛び出していく。

あれから、数時間。よもや、荷物と一緒に先方まで行った訳でもあるまいが、退屈な事この上ない。
彼の本棚を眺めては、一冊ぬきとり、パラパラと眺めては元に戻す。その作業の繰り返しだ。

そうしてようやく彼が帰宅する。ビニル袋をひとつ手渡されて、彼はそのまま小用に向かう。中を覗くと弁当だった。ひとつしかない。
それをどうする事も出来ずに、手にした弁当の生温かさに辟易しながら、待つしかない。
外はもう明るい。

掌を拭きながら戻ってきた彼に問いただすとこうだ。

なんだ。まだ喰っていないのか。
俺は出先で済ませてきた。

階下で電話が鳴っている。
あれは、そう、ぼくには解る。さっきからずっと待っていた訃報だ。

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the poster for the movie "L'Argent de poche" directed by Francois Truffaut
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