this night wounds time, Laughing
fc2ブログ

2016.03.25.10.21

Laughing

いま、よみおえた。
そとがあかるい。一晩中、よんでいたことになる。

つい、その本をなげだしてしまったが、それは単純に読了のいきおいだ。
文字をおいつづけたつかれだけがそこにある。達成感しかない。
そして、おおきな疑問だ。

物語は最後、主人公のわらいでおわっている。
それが腑におちない。
緻密に構築されきたそれが、丁寧に丹念につづられてきたそれが、そこで一挙にだいなしになっている。

だからといって、それ以外の終幕はありえるのだろうか。

ここでかたられているありとあらゆることは最後、一挙に主人公におしよせていく。
一見、無関係にみえる些細なことも、だ。

それまで客観的につづられてきたことがすべて、主人公の内心へと肉薄するのだ。

そこでもれるわらい。
はじめての感情の吐露がそれ。

ぼくがおもいだすのは、スクリーンにおおうつしになった俳優のその笑顔だ。
その映画も決して、彼の破顔について一切の説明はしていない。

もしそうだとしたら、なんてつまらない小説なのだろう。

[the text inspired from the song "Laughing" from the album "Canned Wheat" by Guess Who]

images
the single for the song "Laughing" by Guess Who

関連記事

theme : 今日の1曲 - genre : 音楽

a song for you | comments : 0 | trackbacks : 0 | pagetop

<<previous entry | <home> | next entry>>

comments for this entry

only can see the webmaster :

tackbacks for this entry

trackback url

https://tai4oyo.blog.fc2.com/tb.php/1985-dfaa8f27

for fc2 blog users

trackback url for fc2 blog users is here