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2008.05.27.19.50

ならのだいぶつへでとばせ

モトネタは「デカンショ節(The Song for Rene Descartes, Immanuel Kant and Arthur Schopenhauer)」の一節かららしいのだけれども、現在流通している「デカンショ節」の中では、唄われていない様なのだから、この歌の生成過程のうちに、異なるルートを経て合流したフレーズなのかもしれないし、それ以前に一般に流布していた大言壮語(To Be Bombastic And Boastful)の類いやもしれず、しかして、その大モトネタは決して解らない。

と、だらだらと書いてみました。

本題が「奈良の大仏 でとばせ」というだけあって、ホントに"しまり"のない話で。へい。
おあとがよろしいようで
御退屈様。

と、ここで終わってもよいのだけれども、もうちょっと、この話には続きがあります。
つまりは、「奈良の大仏 でとばせ」と言われたのは一体誰で、その人物はどうしたのか?ということ。

僕がこの言葉を初めて知ったのは、『ほらふきドンドン』というギャグ・マンガでの事です。
このマンガは絶版で現在では読む事が困難な様なので、このエピソードのあらましをこれから書く事にしましょう。

主人公は、ドンドンという名の坊主です。あるお寺の和尚を生業にしています。
彼の肌は生来から黒く(人種的理由なのか病理学的理由なのかは明らかにされていません)、そのお寺で小僧をやっている弟ともども、幼児期には、その肌を理由に謂われないいじめにあった様です。
そんな和尚の唯一の趣味というのが、タイトルにある様に"ほらをふく"事。
まぁ、はたして"ほらをふく"事を趣味と言っていいものかどうか迷うところだけれども、それは悪意のないもので和尚の話を聴く者には皆、自ずとそれとしれてしまうから、ヒトを傷つけたり、社会に害をなす様な事はありません。その程度の可愛らしいもんだから、趣味といっても問題はないでしょう。
世間様もやいのやいの目くじらを立てるような事もなく、大笑いして許してくれるたわいのないものなのです。

今日も今日とて、子供達相手にやくたいもない、自由気ままなほらをふいて、己が春を満喫していると、彼の好敵手である人物、その名もほらふき男爵が登場します。
そして、二人そろって駄法螺をふいてほらふき合戦をしている間はよいのだけれども、そこはほらふき和尚にほらふき男爵
お互い引くに引けなくなって、ほらの上にほらを重ねてゆきます。そして、お互いのほらの収拾がつかなくなったちょうどその頃、ひとりの酔っぱらいが登場して次の様に叫びます。

「どうせやるならでかいことやろう 
 ならのだいぶつへでとばせ」


この言葉で事態は急展開をし、ほらふき和尚とほらふき男爵、どちらが「奈良の大仏 でとばせ」るのかを競う事になります。
その噂を聞きつけて、物見高い見物人が数限りなく詰めかけます。報道各局はカメラを並べます。もう、大変な騒ぎとなってしまいます。
しかも、不測の事態を避ける為に、大仏殿は取り壊されて、奈良の大仏こと盧舎那仏が、奈良の晴天の下に独り、座しております。

しかし、そこにはほらふき和尚の姿しかありません。本来ならば、ふたりの挑戦者の姿がみえる筈なのに。

ほらふき男爵はといえば、
ピサの斜塔(Torre di Pisa)が斜めになったのは、実はわたしが放ったのおかげである。今すぐ駆けつけて、わたしので傾きかけた塔を修復しなければ、今にも倒れてしまう」
そんなメッセージだけを残して、うまい事逃げおおせてしまったのです。

さて、逃げそびれた和尚はただ独りで、「奈良の大仏 でとば」さなければならない羽目に陥ってしまったのですが。

果たして、和尚は、この窮地を如何に凌いだのか?
という物語のクライマックスについては、わたしは書きませんよ。

このマンガは、現在では孤高の遊び人を主人公に据えた『浮浪雲』を連載し、過去には、同居する兄妹の危うい関係を描く『ピンクのカーテン』やカニバリズム(Cannibalism)を主題にした『アシュラ』や経済的ピカレスク・ロマン(Picaresque Novel)『銭ゲバ』や真実の愛を探し求める放浪者『デロリンマン』といった問題作を放つことになるジョージ秋山の、初期の作品です。

だから『ほらふきドンドン』のこのエピソードは、深読みしようとすればいくらでも深読み出来るのだけれども、絶版だから仕様がないねぇ。
今昔物語集』あたりの仏教説話に入っていてもいいくらいなんだけどねぇ。
残念だねぇ。
とっても、いい話なんだけれどもねぇ。

images

と、いうわけで未だにでとばされる事もなく、今日も無事に大仏殿におわす東大寺盧舎那仏像のお姿で今回はおしまいです。

次回は「」。
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