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2008.05.18.00.05

『まぼろしの世界(STRANGE DAYS)』 by ドアーズ(THE DOORS)

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フェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)だったり、『ブリキの太鼓(The Tin Drum)』だったり、『不思議、大好き。』だったり、白木みのるだったり。その時々に応じて呼び方が変わるアルバムがこれ。
ドアーズ(The Doors)の『まぼろしの世界(Strange Days)』です。

ドアーズ(The Doors)の存在を知ったのは、多分、1976年頃。英国でパンク・ムーヴメントが吹き荒れて、僕の住んでいたちっぽけな街でも、その奇抜なファッションや奇抜な彼らの音楽が話題になり始めた頃である。
そのパンク・ムーヴメントの牽引者のひとつ、ストラングラーズ(The Stranglers)の音楽性、わけてもディヴ・グリーンフィールド(Dave Greenfield)のキーボード・プレイが、ドアーズ(The Doors)的と評価されていた。その一方で、テレヴィジョン(Television)やパティ・スミス(Patti Smith)の詩の世界観が、ジム・モリソン(Jim Morrison)のそれと比較され始めていた、そんな時期だ。
しばらくすると、ドアーズ(The Doors)の「ジ・エンド(The End)」を大々的にフューチャーした『地獄の黙示録(Apocalypse Now)』[フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督作品 1979年]が公開されて、当時高校生だった僕のクラスの、読後感想文課題図書の一冊が『限りなく透明に近いブルー』[村上龍 1976年]。いや、僕は選ばなかったけれども、クラスメイトのひとりが、「水晶の船(The Crystal Ship)」ってどんな曲だ?と掌中に引用された彼らの曲について尋ねてきた。
まぁ、そんな出会いでした。
その後、パンクの流れは細分化されると同時に、多様化していって、所謂ネオ・サイケ(Neo Psychedelia)と呼ばれるバンド/アーティスト群にドアーズ(The Doors)の影響を発見出来る様になっていった。エコー・アンド・ザ・バニーメン(Echo & The Bunnymen)とかジュリアン・コープ(Julian Cope)とか、音楽性は勿論、ジム・モリソン(Jim Morrison)の詩世界に感化された者は数知れず輩出されていった。

と、言う様な事や、オリバー・ストーン(Oliver Stone)が監督したその名も『ドアーズ(The Doors)』という映画は、この際、どうでもいいや。

アルバムについて書く事にする。

本作『まぼろしの世界(Strange Days)』は、1967年発表の彼らにとっての二枚目のアルバムにあたる。
アルバムのテーマはストレンジ(strange)。
この言葉は、アルバムだけに限定されるものではなくて、ジム・モリソン(Jim Morrison)自身に詩作を誘因する、大事なキーワードでもある。
って、アルバム収録曲10曲のうち、2曲のタイトルに使用されているというだけで、決めつけちゃったのだけれども、暴論と言えば暴論だけれども、あながち間違いではないだろう。
例えば、エイリアン(The Alien)とかアウトサイダー(The Outsider)とかフォリナー(The Foreigner)とか、この地に馴染みのない、もしくは馴染まない異質なヒトビトを呼称する単語は、数々あるけれども、ストレンジャー(The Stranger)という語感を噛み締めてみよう。先にあげたエイリアン(The Alien)とかアウトサイダー(The Outsider)とかフォリナー(The Foreigner)とかよりも、さらに微妙なナイーヴな位置を占めていないだろうか?
こちら側とあちら側の不明瞭な境界を、とりあえず分つ為に、細い境界線を引いてみる。エイリアン(The Alien)とかアウトサイダー(The Outsider)とかフォリナー(The Foreigner)とかは、確実にあちら側だ。
では、ストレンジャー(The Stranger)は?

アルバム・ジャケットでは、僕たちの見知らぬ地で、奇妙なヒトビト(The Stranger)が奇妙な行動をとっている。そんな光景に違和感をもたらしているのが、ジャケット右手の石壁に貼られた『ドアーズ(The Doors)/ストレンジ・デイズ(Strange Days)』のポスターだ。
さて、ストレンジなヒトビト(People Are Strange)は、ここで曲芸を演じている異形の彼らだろうか? それとも?

1971年のジム・モリソン(Jim Morrison)の不可解な死にも関わらず、このアルバム制作に携わったヒトビトは皆、彼の衣鉢をただひたすら、堅持し続けている様に観える。メンバーの三人[レイ・マンザレク(Ray Manzarek),ロビー・クリーガー(Robby Krieger) & ジョン・デンズモア(John Densmore)]を筆頭に、彼の遺したモノを大事に大事に守っている様に思えるのは、僕だけだろうか?[メンバー含め、アルバム制作スタッフのサイトを観てみると、ジム・モリソン(Jim Morrison)との仕事を非常に誇らしげに提示している]

その成果のひとつがジム・モリソン(Jim Morrison)が遺した膨大な詩の朗読テープを基に制作されたアルバム『アメリカン・プレイヤー(An American Prayer)』である。僕がドアーズ(The Doors)/ジム・モリソン(Jim Morrison)に触れた最初の作品が実は、これだった。

ものづくし(click in the world!)68.:
『まぼろしの世界(STRANGE DAYS)』 by ドアーズ(THE DOORS)


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まぼろしの世界(STRANGE DAYS)』 by ドアーズ(THE DOORS)

Side One
1. ストレンジ・デイズ
 STRANGE DAYS 3:05
2. 迷子の少女
 YOU'RE LOST LITTLE GIRL 3:01
3.ラヴ・ミー・トゥー・タイムズ
 LOVE ME TWO TIMES 3:23
4. アンハッピー・ガール
 UNHAPPY GIRL 2:00
5. 放牧地帯
 HORSE LATITUDES 1:30
6. 月光のドライヴ
 MOONLIGHT DRIVE 3:00

Side Two
1. まぼろしの世界
 PEOPLE ARE STRANGE 2:10
2. マイ・アイズ・ハヴ・シーン・ユー
 MY EYES HAVE SEEN YOU 2:22
3.おぼろな顔
 I CAN'T SEE YOUR FACE IN MY MIND 3:18
4. 音楽が終わったら
 WHEN THE MUSIC'S OVER 11:00

All selections written, arranged and performed in their entirety by THE DOORS.
Douglas Lubahn, occasional bass.
Recording first published Oct. 1967
Copyright Nipper Music ASCAP.
All Rights Reserved.

ジム・モリソン
 JIM MORRISON vocals
レイ・マンザレク
 RAY MANZAREK keyboards and marimba
ロビー・クリーガー
 ROBBY KRIEGER guitar
ジョン・デンズモア
 JOHN DENSMORE drums

Produced by PAUL A. ROTHCHILD
Production Supervisor・JAC HOLZMAN
Audio Engineering・BRUCE BOTNICK, Sunset Sound Recordings, Hollywood
Disc Mastering・RAY HAGERTY, Madison Sound, New York
Cover Photography・JOEL BRODSKY
Cover Concept & Art Direction・WILLIAM S. HARVEY

ELEKTRA RECORDSWARNER-PIONEER CORPORATION
Printed in Japan

僕の持っている日本盤LPには、木崎義二の解説(1967.12.20.付)が掲載されています。
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