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2007.07.04.20.21

一昼夜、雨降ル次ノ朝ヲ詠メル(「あめのあさ」トイフ五文字ヲ句ノ上ニスウテ詠メル)

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あてどなく 廻る想ひは 野の露に 朝焼け観ゆる 寂しきを知る
るい詠める


<読み>
てどなく ぐるおもいは のつゆに さやけみゆる びしきをしる

<意味>
あてどもなくいろいろな思いを廻せていると、野にある露の中に、朝焼けを発見してしまって、新ためて寂しさを知ってしまった。

<解説>
判別しやすい様に、<読み>の項目に、各句の頭の文字を大きく表示してみた。詞書にある様に、各句の頭の文字を拾って読むと、「あめのあさ」となる。こういう言葉遊びは。『伊勢物語』の「かきつばた」の歌が有名である。
もちろん、この作品は「かきつばた」の歌と比べるべくもないが(なんてったって先方は、在原業平六歌仙 の一人ですから...)、終日雨が降り、その雨の中、恐らく孤独で一夜を明かしたであろう作者の寂寥感は理解出来る。
(この項:たい)

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