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2008.04.22.20.19

がでむ

とは、いうものの一年戦争(One Year War)で、地球連邦軍(Earth Federation)の最新兵器(RX-78-2 Gundam)に旧式の機体(MS-05 Zaku I)で立ち向かって戦死したガデム少佐(Gadem)をネタに、「老兵は死なずただ去り行くのみ(Old soldiers never die; they just fade away.)」という言葉を紡ぎだそうとしているのではない。
彼の死は、単純な精神論では戦いに勝利する事は出来ない事[太平洋戦争(Pacific War)中のエピソードのいくつかを思い出せば宜しいだろう]、つまりは装備する機種の性能の優劣がその総てを決定するという、非情な物語設定を語る事にある。

つまりは「悲しいけど、これが戦争なのよね!」 by スレッガー・ロウ中尉(Slegger Law)(いや、もちろん、この台詞が登場するのはずっと後の事だけれども)

この締念が通奏低音(Basso Continuo)となって、機種の世代交代によって戦闘の行方が左右され、さらには、その機種の操縦者の世代交代によって戦闘もその様相を異なる様相を呈していく、というのが『機動戦士 ガンダム(Mobile Suit Gundam)』の物語の一端を構成するのではなかろうか?

と、思わずマクラのつもりが語ってしまった(汗)。
ここで終わっても良い様な気もするが、実は、ここからが本題。

ガデム(Gadem)というのは手塚治虫(Osamu Tezuka)のマンガ『鉄腕アトム(Astro Boy)』に登場する、節足動物の形態(like a centipede)を模した、合体ロボの名称であるのだが、その合体ロボの名を冠した吾妻ひでお(Hideo Azuma)の掌編『ガデム』を紹介する事にする。

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掌編だけに雑誌『JUNE』初出以来、何度も編まれて(そして何度も絶版になって)きた作者の短編集に、幾度も挿入されて来たが、現在ではちくま文庫の『吾妻ひでお童話集』で簡単に入手出来る。

だからここでは、(擬似)少女(Hermaphrodite)の口吻から吐き出されたガデム(Gadem) の様な節足動物(like a centipede)の片々が牛乳瓶の底で合体して底から這い上がる間に、(擬似)少女(Hermaphrodite)達によって行われる行為から起ち昇るエロス(Eros)に関しては、一切、口を閉ざす事とする。

やおい(Yaoi)」を言葉本来の意味である"やまなしおちなしいみなし"とするのならば、この作品こそ究極の「やおい(Yaoi)」となるのだけれども、この作品に流れている静謐さを、「やおい(Yaoi)」と単純に斬り捨てて良いものだろうか?
作者吾妻ひでお(Hideo Azuma)は、この作品に限らず、自販機本に発表されたいくつもの作品を「求められただけだから」と断定しているのだけれども(すいません、出典探し出せませんでした)、逆にそういう作品の方に、強烈な作家性を感じられる。

そして、その作家性のどうしようもない発露の様なものを、この掌編に描かれているガデム(Gadem) の様な節足動物(like a centipede)に、僕は発見してしまう。(擬似)少女(Hermaphrodite)達の行為の陰で、彼(女)達の知らぬ間に、結合し合体し、彼(女)達の手の届かない場所へと逃げ出そうとする ガデム

しかも、もとを糾せばそのガデムは、彼(女)達の胎内で産まれ育まれたものなのである。

次回は「」。
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