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2014.10.12.11.06

これもまた悪い夢の続き 68.

こんな夢をみた。

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"Round Midnight" from the album "Thelonious Himself" by Thelonious Monk

夜の街、自転車をはしらせている。
まにあえばそれでいいし、まにあわなければ、それでもいい。

開場の時間はとっくにすぎていて、もうまもなく開演の時間だ。それなのに、まだぼくはこんなところにいる。

なかば、捨て鉢な気分になってはいるものの、ある意味、せいせいした気分でいる。逡巡や拘泥がぼくのなかにあるからだ。

彼女達は、成功への途上にある。全国ツアーの最終日、ライヴハウスからひとつステップ・アップしたホール・ツアーだ。
メンバーの交代も激しく、ぼくが知っているのは、メインの男女だけだ。

この夢の中では、ぼくはかれらの旧くからの知り合いで、かつて一悶着があって、お互いに距離を置いている事になっている。
でなければ、招待状を受け取った際の、ぼくの戸惑いが説明出来ない。

ようやく辿り着いた会場の、きゅうきゅうつめになっている自転車置き場に、自身のものを放り込んで、その勢いのまま、ホールへと駆込む。
時計をみれば、もうまもなく終演の時間だ。

ぼく自身が最後尾で立ち見で充分なつもりでも、招待状のせいで、丁寧に指定の席まで誘導される。
そうして、最後の曲が始まる。

暗い照明のせいで、ふたりの顔はよくみえない。むしろ、ソロ・パートの交換で、バック・メンバーの方がよくみえる。かつてどこかであった記憶がかれらにもある。

曲が終るや否や、メンバーはステージを去り、それでショーは終わりだ。アンコールはない。それが彼らの流儀だ。だから、照明が灯されると同時に、客席は帰途につく。わかってはいることだが、さびしい気持ちにおそわれる。まるでその日の授業が総て終った後の、教室にひとり遺されている様なのだ。

バック・ステージに向う事は可能だ。そういう招待状だ。指定された場所に集合して、係員に誘導されればいい。

1曲だけきいて、それでもう、ぼくはどうでもよくなっている。
一般の客にまぎれてそのまま会場をあとにする。さっきは置く場所もなかった自転車置き場には、ぽつんぽつん、数台だけだ。

真っ直ぐ帰ればいいものの、未練があるせいか、会場の裏側へ迂回する。

楽屋口とおぼしき場所のそばに自販機がいくつも並び、その灯りに照らされて母娘がいる。そう謂えば、おんなのこがひとりいるんだよなぁあのぐらいの、と想っていたら、本人達だ。

そこで声をかければいいものの、気恥ずかしさが先にたって、とおりすぎてしまう。過去にあった出来事がいくつもフラッシュ・バックしたせいだ。

声が聞こえる。こんな会話だ。

「こなかったね」
「いいや、きてたよ。ステージからみえた」
「そう、さっき、自転車にのってとおりすぎていった。きづかなかったみたい」

聴こえる筈もない声がこだまして、いてたまらなくなったぼくは、かれらの許へとむかわざるをえない。

<断章>

かれらの宿泊先はすぐそこにある。歩いていける距離だというので、そこまで、ふたりを見送ることになる。
自転車をあいだに挟んで、彼女がぼくにさっきからずっとはなしかけている。とまらないいくつもの思い出話にばくは頷きながら、気が気ではない。
彼と少女の姿はどこかにいってしまって、ぼくの視野にはない。彼女の眼中にも、もうふたりはいないだろう。

遂には自転車さえもどこかへ消えて、ぼくの眼に映るのは彼女の顔だけなのだ。

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"Meet Me In The Morning" from the album "The Language Of Life" by Everything But The Girl
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