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2014.06.20.08.28

X

そこにうまっているものをほりだすだけだ、彫刻にかんする名言だが、あながちまちがいではない。
そんなふうにかれはきりだした。

おとこなのか、おんななのか。背格好は。年齢は。
すべてはみな、やみのなかです。
だが、そのやみのなかにそいつはいるのです。

いつもの長広舌。
しかもきまりきったことば。わらにもすがるおもいの当事者にとっては、一言寸句もききもらすわけにはいかないかもしれないが、かれとのつきあいはながい。
そのきになれば、かれのかわりにそらんじることもできるのかもしれない。

いやいやいや。
それは無理だ。
おれができるのは、そのながいはなしの冒頭、いつものかれのやりかたをかたる、その部分だけだ。
かれの持論の総論の、そのほんの鳥羽口であるのにすぎない。

でも、かれの主張は、いたって簡単だ。

つぎからつぎへと、比喩や類推でもってきくもののみみをうばうが、ようはいくつもある方程式の解説だ。
最後にもとめるべき解をえるためには、そのまえにたちふさがっているいくつもの変数に、所与の数式を代入すればいい。
そんな単純な話なのだ。

変数がひとつしかなければ、方程式はひとつ。
変数がふたつあれば、方程式はふたつ。
変数がみっつあれば、ふん。
この繰り返しさ。
変数と同じ数だけの数式をみつけだす。
つまり、捜査とはそういうことなのだ。

そんなことをおもいだしながら、てにした本のあつさをみてみれば、結末はまだまださきのようだ。
ここから最後のページまで、彼の演説が続くとはおもえない。
まだ、いくつかの条件をだれも、みいだしていないようだ。

[the text inspired from the song “X” feat. Snoop Dogg from the album “Restless” by Xzibit]


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