2014.04.08.11.18
誰の曲だっけ!? 『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』って。
と、謂うあやふやで朧げな記憶 [なのか?] を頼りに、検索エンジンにかけてみると、ぼろぼろぼろと同名異曲が出てくるから困った事になってしまう。
しかも、英語圏 (English Tertory) のアーティストばかりか邦楽アーティストも居並ぶから、非常に都合が悪い。
とりあえず、あらかじめことわっておきます。
エックス・ジャパン (X Japan) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』[未発売] とか、倉木麻衣 (Mai Kuraki) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』[アルバム『ワン・ライフ (One Life)
』収録 2008年発表] とか、ジギー (Ziggy) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』 [アルバム『ホット・リップス (Hot Lips)』収録 1988年発表] とか、ステファニー (Steffanie Borges) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』 [映画『 うる星やつら 3 リメンバー・マイ・ラヴ (Urusei Yatsura: Remember My Love)』主題歌 やまざきかずお (Kazuo Yamazaki) 監督作品 1985年発表] とか、浜崎あゆみ (Ayumi Hamasaki) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』 [アルバム『シークレット (Secret)
』収録 2006年発表] とか、布袋寅泰 (Tomoyasu Hotei) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』 [アルバム『新・仁義なき戦い / そしてその映画音楽 (New Battles Without Honor And Humanity )』収録 2000年発表] とかの、論考や解説はここではしません。
その代わりに、そのより大本の事には、触れざるを得ないので、そちらの方にご興味がある方は、この先もおつきあい願います。
ちなみに、アーティスト名を日本語 (Japanese) と英語 (English) の両表記にしたのは、このブログの通例に従ったまでで他意はありません。アーティストの登場順も、あいうえお順です。
[いや、なんか、五月蝿そうなんだもん。]
ところで、肝心の、ぼくが捜している『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』という曲は、完全な記憶違いの様で、同じ『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文を使用している他の楽曲と混同していた様だ。
この『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文を使用している楽曲、旧くは『ワイルドでいこう! (Born To Be Wild)』 [ステッペンウルフ (Steppenwolf) アルバム『ワイルドでいこう! ステッペンウルフ・ファースト・アルバム (Steppenwolf)
』収録 1968年発表] があり、『明日なき暴走 (Born To Run)』 [ブルース ・スプリングスティーン (Bruce Springsteen) アルバム『明日なき暴走 (Born To Run)
』1975年発表] があり、ぼく達世代的には、T・レックス (T-Rex) の、マーク・ボラン (Marc Bolan) を追ったドキュメンタリー映画『ボーン・トゥ・ブギー (Born To Boogie)』 リンゴ・スター (Ringo Starr) 監督作品 1972年発表] や『ボーン・トゥ・ルーズ (Born To Loose)』 [ジョニー・サンダース (Johnny Thunders) ザ・ハートブレイカーズ (The Heartbreakers) のアルバム『L.A.M.F.
』収録 1977年発表] がある。
いやいや、他にも、ほんとうにたくさんあるのだ。
ちなみに、ポピュラー・ミュージック (Popular Music) の主要テーマのひとつ、愛 (Love) に関してみて観ると、主体 (Subject) の場合も客体 (Object) の場合の両方が、存在している。即ち、『アイ・ウォズ・ボーン・トゥ・ラヴ・ユー (I Was Born To Love You)』[フレディ・マーキュリー (Freddie Mercury) 『ミスター・バッド・ガイ (Mr. Bad Guy)
』1985年発表] と『ボーン・トゥ・ビー・ラヴド・バイ・ユー (Born To Be Loved By You)』 [ロイ・オービソン (Roy Orbison) 『ザ・シングル・コレクション (The Singles Collection : 1965-1973)
』収録 1968年発表] だ。
さて、ここで観てみたいのは、『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文とはどういう意味なのか、と謂う点だ。
何故、こんなにも、その構文を起用した楽曲が多く存在しているのか、そして、同時に、有名曲ばかり登場するのか、そんな事実にも眼が眩むけれども。
答えは簡単で、1. 「〜するためにうまれる」と、2. 「うまれつき〜する」というふたつの意味だ。
これは態々、暗記するまでもない事であって、『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文の上位概念である不定詞構文 (Infinitive Constructions) をきちんと把握出来ていれば、自ずと到達する解釈なのである。この頁に一覧が掲載されているから、興味のある方、学習意欲のある方は、眼を通しておもらいたい。興味のない方と学習意欲のない方は、その先へと急いでみよう。
ただ、問題は、1. 「〜するためにうまれる」と、2. 「うまれつきの〜」と、一見、同じ様な事を宣っている様にも観えるが、実は180度異なるヴィジョンなのだ。その事を理解しているかどうか。
例えば仮に、この構文の後に、エックス (X)と謂う動詞 [トゥ (To) は不定詞 (Infinitive) なので、次ぎに来る単語は必ず動詞[句] (Verb / Verb Phrase) だ]を置いてみよう。
『ボーン・トゥ・エックス (Born To X)』、これをふたつの訳のそれぞれにあわせてみると、1. 「エックスするためにうまれる」と、2. 「うまれつきエックスをする」、このふたつができる。
なんだ、おなじぢゃあないか、と想うかもしれない。
しかし、1. は可能性であり予測であり当為 (Sollen) である。それに対し、2. は、現状であり実際であり存在 (Sein) である。
この差異は、非常に大きい。
そして、その大きさを理解していないと、『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』という語句の解釈を大きく誤る事になる。
ここから先は、英語 (English) や言語 (Language) の問題でもないし、ましてや、ポピュラー・ミュージック (Popular Music) の話でもない。
社会科学 (Social Science)、特に、法学 (Jurisprudence) や政治学 (Political Science) の、真っ先に学ぶモノの話だ。
自然法 (Natural Law) と謂う概念のなかに、天賦人権説 (Natural Rights Of Man) という学説がある。
『アメリカ独立宣言 (The Unanimous Declaration Of The Thirteen United States Of America)』 [1776年採択] や『フランス人権宣言:人間と市民の権利の宣言 (Declaration des Droits de l’homme et du Citoyen)』 [1789年採択] に盛り込まれたモノで、『日本国憲法 (Constitution Of Japan)』[1947年施行] や、その1年後に採択された『世界人権宣言 (Universal Declaration Of Human Rights)』[1948年採択] もそれらに従っている。
それを一旦、学び直した後に、『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』と謂う名を名乗る数々の楽曲を聴き直してみればいいのだ。
一体、そのそれぞれの楽曲が、1. と2. どちらの解釈で成立しているのだろうか、と。
そして、それが理解出来たその後に、今度は自由民主党 (Liberal Democratic Party Of Japan) が作成した『日本国憲法改正草案』を読んでみる。
果たして、そこに『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』と謂う精神が宿っているかどうか。
[多分、現時点では存在しないだろうけど、もし仮にその英文訳を入手出来たらそちらを読んだ方が理解しやすいかもしれない。]

上に掲載するのは映画『巴里祭 (Quatorze Juillet)』 [ルネ・クレール (Rene Clair) 1933年制作] のポスター [こちらより]。
ご存知の通り、フランス (France) では毎年7月14日 (Quatorze Juillet) は、『フランス共和国の成立を祝う日 (Fete nationale francaise)』。1789年のその日に起こったバスチーユ監獄襲撃 (prise de la Bastille) とそれに端を発したフランス革命 (Revolution francaise) を記念した建国記念日 (Fete de la Federation) である。
映画はその1日をモチーフとしていて、原題を逐語訳すれば『7月14日 (Quatorze Juillet)』、そしてこれは『フランス共和国の成立を祝う日 (Fete nationale francaise)』の通称でもある。
にも関わらずにつけられた邦題が『巴里祭 (Quatorze Juillet)』であって、以降、日本でのみ通用する言葉として、「パリ祭」という語句が成立した。
しかも、映画公開時は「ぱ・り・ま・つ・り」と読んでいたと謂う。
次回は「り」。
附記:
主演女優、アナベラ (Annabella) の代表作はこれではなかろうか?
と、謂うあやふやで朧げな記憶 [なのか?] を頼りに、検索エンジンにかけてみると、ぼろぼろぼろと同名異曲が出てくるから困った事になってしまう。
しかも、英語圏 (English Tertory) のアーティストばかりか邦楽アーティストも居並ぶから、非常に都合が悪い。
とりあえず、あらかじめことわっておきます。
エックス・ジャパン (X Japan) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』[未発売] とか、倉木麻衣 (Mai Kuraki) の『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』[アルバム『ワン・ライフ (One Life)
その代わりに、そのより大本の事には、触れざるを得ないので、そちらの方にご興味がある方は、この先もおつきあい願います。
ちなみに、アーティスト名を日本語 (Japanese) と英語 (English) の両表記にしたのは、このブログの通例に従ったまでで他意はありません。アーティストの登場順も、あいうえお順です。
[いや、なんか、五月蝿そうなんだもん。]
ところで、肝心の、ぼくが捜している『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』という曲は、完全な記憶違いの様で、同じ『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文を使用している他の楽曲と混同していた様だ。
この『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文を使用している楽曲、旧くは『ワイルドでいこう! (Born To Be Wild)』 [ステッペンウルフ (Steppenwolf) アルバム『ワイルドでいこう! ステッペンウルフ・ファースト・アルバム (Steppenwolf)
いやいや、他にも、ほんとうにたくさんあるのだ。
ちなみに、ポピュラー・ミュージック (Popular Music) の主要テーマのひとつ、愛 (Love) に関してみて観ると、主体 (Subject) の場合も客体 (Object) の場合の両方が、存在している。即ち、『アイ・ウォズ・ボーン・トゥ・ラヴ・ユー (I Was Born To Love You)』[フレディ・マーキュリー (Freddie Mercury) 『ミスター・バッド・ガイ (Mr. Bad Guy)
さて、ここで観てみたいのは、『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文とはどういう意味なのか、と謂う点だ。
何故、こんなにも、その構文を起用した楽曲が多く存在しているのか、そして、同時に、有名曲ばかり登場するのか、そんな事実にも眼が眩むけれども。
答えは簡単で、1. 「〜するためにうまれる」と、2. 「うまれつき〜する」というふたつの意味だ。
これは態々、暗記するまでもない事であって、『ボーン・トゥ (Born To [Be] )』構文の上位概念である不定詞構文 (Infinitive Constructions) をきちんと把握出来ていれば、自ずと到達する解釈なのである。この頁に一覧が掲載されているから、興味のある方、学習意欲のある方は、眼を通しておもらいたい。興味のない方と学習意欲のない方は、その先へと急いでみよう。
ただ、問題は、1. 「〜するためにうまれる」と、2. 「うまれつきの〜」と、一見、同じ様な事を宣っている様にも観えるが、実は180度異なるヴィジョンなのだ。その事を理解しているかどうか。
例えば仮に、この構文の後に、エックス (X)と謂う動詞 [トゥ (To) は不定詞 (Infinitive) なので、次ぎに来る単語は必ず動詞[句] (Verb / Verb Phrase) だ]を置いてみよう。
『ボーン・トゥ・エックス (Born To X)』、これをふたつの訳のそれぞれにあわせてみると、1. 「エックスするためにうまれる」と、2. 「うまれつきエックスをする」、このふたつができる。
なんだ、おなじぢゃあないか、と想うかもしれない。
しかし、1. は可能性であり予測であり当為 (Sollen) である。それに対し、2. は、現状であり実際であり存在 (Sein) である。
この差異は、非常に大きい。
そして、その大きさを理解していないと、『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』という語句の解釈を大きく誤る事になる。
ここから先は、英語 (English) や言語 (Language) の問題でもないし、ましてや、ポピュラー・ミュージック (Popular Music) の話でもない。
社会科学 (Social Science)、特に、法学 (Jurisprudence) や政治学 (Political Science) の、真っ先に学ぶモノの話だ。
自然法 (Natural Law) と謂う概念のなかに、天賦人権説 (Natural Rights Of Man) という学説がある。
『アメリカ独立宣言 (The Unanimous Declaration Of The Thirteen United States Of America)』 [1776年採択] や『フランス人権宣言:人間と市民の権利の宣言 (Declaration des Droits de l’homme et du Citoyen)』 [1789年採択] に盛り込まれたモノで、『日本国憲法 (Constitution Of Japan)』[1947年施行] や、その1年後に採択された『世界人権宣言 (Universal Declaration Of Human Rights)』[1948年採択] もそれらに従っている。
それを一旦、学び直した後に、『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』と謂う名を名乗る数々の楽曲を聴き直してみればいいのだ。
一体、そのそれぞれの楽曲が、1. と2. どちらの解釈で成立しているのだろうか、と。
そして、それが理解出来たその後に、今度は自由民主党 (Liberal Democratic Party Of Japan) が作成した『日本国憲法改正草案』を読んでみる。
果たして、そこに『ボーン・トゥ・ビー・フリー (Born To Be Free)』と謂う精神が宿っているかどうか。
[多分、現時点では存在しないだろうけど、もし仮にその英文訳を入手出来たらそちらを読んだ方が理解しやすいかもしれない。]

上に掲載するのは映画『巴里祭 (Quatorze Juillet)』 [ルネ・クレール (Rene Clair) 1933年制作] のポスター [こちらより]。
ご存知の通り、フランス (France) では毎年7月14日 (Quatorze Juillet) は、『フランス共和国の成立を祝う日 (Fete nationale francaise)』。1789年のその日に起こったバスチーユ監獄襲撃 (prise de la Bastille) とそれに端を発したフランス革命 (Revolution francaise) を記念した建国記念日 (Fete de la Federation) である。
映画はその1日をモチーフとしていて、原題を逐語訳すれば『7月14日 (Quatorze Juillet)』、そしてこれは『フランス共和国の成立を祝う日 (Fete nationale francaise)』の通称でもある。
にも関わらずにつけられた邦題が『巴里祭 (Quatorze Juillet)』であって、以降、日本でのみ通用する言葉として、「パリ祭」という語句が成立した。
しかも、映画公開時は「ぱ・り・ま・つ・り」と読んでいたと謂う。
次回は「り」。
附記:
主演女優、アナベラ (Annabella) の代表作はこれではなかろうか?
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