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2014.02.16.08.11

"Smile!! It's not the end of the world" by VIBRASTONE

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ビブラストーン (Vibrastone) とは、近田春夫 (Chikada Haruo) ともう一人のラッパー、ドクター・トミー (Dr. Tommy) を中心として、音楽的な側面に関してはオト (Oto) が全面にイニシアティヴを握った、総勢12人による人力ラップ・グループ。
大雑把に説明しようとすれば、こんな言辞となるだろう。
個人的にはリアル・タイムな体験もあるせいだろう、近田春夫 (Chikada Haruo) のこれまでの活動の中で、最もダイナミズムに溢れたモノと思っている。
1987年から1996年の間、活動し、全4作品のアルバムを発表している。
今回取り上げるのは、その第2作。1993年に発表された。

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本作品発表の1993年2月から半年後7月に発表されたシングル・ナンバー『ジェット・コースター』のカップリング曲に、『調子悪くてあたりまえ』と謂う曲がある。そのシングルではタイトル曲は何故か1ヴァージョンしかないものの、この曲は4ヴァージョンも収録されていて、しかもどのヴァージョンも単なるリミックス違いという事以上に、音楽的な冒険が施されている。
むしろ、実質的には、『調子悪くてあたりまえ』の方がタイトル曲と任じるべきなのだろうけれども、それが許されざる事情が、どこかにあるのだろう。

その許されざる事情を追求すればきっと、近田春夫 (Chikada Haruo) と謂うアーティストの本質に触れる事も出来るかもしれないけれども、それとは違うアプローチをしてみる。と謂うか、許されざる事情は許されざるが故に、ぼく自身のちからでは、それは憶測や推測の域でしかなくて、実証する事が出来ないからだ。
例えば彼らの作品のいずれのアルバムにも歌詞は掲載されていないのにも関わらず、唯一『ジェット・コースター』だけが掲載されているのは何故だろう、という具合にね。

所謂バブル景気 (Japanese Asset Price Bubble) が弾けてしまってそれから2年後、この曲が発表された1993年という年は、そうゆう時代である。
これまでの経験値から謂えば、なんら支障もなく処理出来た案件が、事ある毎に立ち往生する。否、2014年という年にあってはそれは、半ば自明の理でしかないモノだし、立ち往生するだけまだマシで、始まりもしないありもしない事もザラな出来事なのだけれども、1993年では、進行すべきモノゴトが立ち行かなくなる事自体が、それはとてつもなく理不尽な事なのだ。
と、謂う様な実感を持っているのは、なにもぼくだけの話ではない、と思うのだが、どうだろう。当時を知るモノは、多少なりとも体感している様な気がするのだけれども。

例えて謂えば当時、ぼく達は逢うヒト毎に挨拶代わりに「調子が悪い (Something Go Wrong)」と繰り返していた様な記憶があるのだ。それはもうひとつの挨拶代わりの言葉「ばたばたしている (Things Are A Little Hectic)」と対になっていて、しかも、一方は他方の言い直しであると同時に、裏返しの表現でしかない。
つまり、どちらもポジティヴな意味もネガティヴな意味も、両方を持っているのである。

よく意味が解らない。多分、そうだろう。

「調子が悪い調子が悪い (Something Go Wrong)」も「ばたばたしている (Things Are A Little Hectic)」も、かつては「忙しい (I’m So Busy)」と同様に、自身の苦境を自慢げに語る言葉、なのである。
バブル景気 (Japanese Asset Price Bubble) という時代は、そおゆう時代なのだ。

それが、1993年には、そんな言葉が文字通りのモノしか表現出来ない言葉、ネガティヴなメッセージとしての機能のみの存在と化してしまったのだ。
ビブラストーン (Vibrastone) の、『調子悪くてあたりまえ』という曲は、まさにそんな状況をそのまま楽曲化した曲と謂う事が出来るだろう。

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ビブラストーン (Vibrastone) の、と謂うか、近田春夫 (Chikada Haruo) の楽曲は、この曲と同様に、時代の気分や雰囲気をそのままパッケージ化した様なモノがいくつもある。つまり、時代の最先端を描写することばがいくつもいくつも乱舞するのである。
だが、だからと謂って、彼らの、もしくは彼の楽曲群が時代の経過と共に、風化してしまうか劣化してしまうかと謂うと、決してそうならないのも事実なのだ。
ビブラストーン (Vibrastone) では、その結成以前に、近田春夫 (Chikada Haruo) がプレジデント・ビー・ピー・エム (President B.P.M) 名義 [19851988年] で発表した曲[『ヘヴィー (Heavy)』収録 1987年発表]も再演しているが、それは彼の代表曲だから、と謂うだけの理由ではない。その時であっても、未だにリアルな存在感がその曲にあるからだ。

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1984年の風営法 (Hoo! Ei! Ho!)、即ち正式名称『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 (Businesses Affecting Public Morals Regulation Law)』の、改正に異議を唱えた楽曲『フー! エイ! ホー! (Hoo! Ei! Ho!)』は、ビブラストーン (Vibrastone) もアルバム『ビブラ・イズ・バック (Vibra Is Back)』 [1989年発表] に収録しているが、例えこの曲を2014年に聴いても、そこしも旧びて聴こえる事はない。
それは問題視されている風営法 (Hoo! Ei! Ho!) が未だに存在しているから、ではない。むしろ、それ以上に、嫌な形でその法律が運営されているからなのだし、その結果、取り締まられる側の方であるぼく達も随分と、ひずんでゆがんだ存在へと傾いているからなのである。
だから、楽曲が発表された当初とは、随分とその曲が描く様相は様変わりしてしまっているのにも関わらず、その曲が指弾していることばは、未だにその的を外れないのだ。

つまり、意図的なモノなのか、それとも、偶然の産物なのかは解らないけれども、時代時代を映す鏡の様な役割を果たすと同時に、何故か、不思議な普遍性をも獲得してしまっているからである。

だから、それと同様に、楽曲が発表されてから20年もの時が経過したのにも関わらず、ぼく達は相も変わらず、「調子が悪い (Something Go Wrong)」だの「ばたばたしている (Things Are A Little Hectic)」だのと、時候の挨拶を交わしていられるのだ。
その言葉本来が指し示しているモノは、20年前と全然違うモノであるのにも、関わらず。

ものづくし(click in the world!)136. :
"Smile!! It's not the end of the world" by VIBRASTONE


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"Smile!! It's not the end of the world" by VIBRASTONE

1. VIBRA JIVE 1'54"
 作曲:瓶家清/編曲:瓶家清 + VIBRASTONE
2. TVドラマはすべて現実?(パート1~2) 6'19"
 作詞:佐藤公彦 + 岡田陽助/作曲:岡田陽助 + 佐藤公彦/編曲:岡田陽助
3. 宇宙人 6'26"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:渡辺貴浩 + VIBRASTONE
4. SOFT 4'16"
 作詞:近田春夫/作曲:Dr. Tommy/編曲:Dr. Tommy + VIBRASTONE
5. ママ 5'55"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:OTO + VIBRASTONE
6. 先生がんばってください 4'48"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:OTO + VIBRASTONE
7. [ハードコア] 憎悪 6'30"
 作詞:近田春夫/作曲:渡辺貴浩/編曲:岡田陽助 + VIBRASTONE
8. みんなおまえが悪いのさ 6'03"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:沖山優司 + VIBRASTONE
9. ボンゴ熱 6'22"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:沖山優司 + VIBRASTONE
10. ブラックボックス 5'24"
 作詞:近田春夫/作曲:OTO/編曲:OTO
11. やだ UNLIMITED VERSION 5'48"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:OTO
12. フーディスト村 MAGICWARE REMIX 4'59"
 作詞:近田春夫/作曲:近田春夫/編曲:MAGICWARE

VIBRASTONE are
CHIKADA HARUO (Mic)
Dr. TOMMY (Mic)
OTO (Guitar)
YO-SUKE OKADA (Guitar)
YUJI OKIYAMA (Bass)
TAKAHIRO WATANABE (Keyboards)
YUJI YOKOZENI (Drums)
NOGERA (Conga & Bongo)
KIMIHIKO SATO (Tenor Sax)

VIBRA HORNES
KIYOSHI TSUNAMI (Trumpet)
KO-NOSUKE UMEZAWA (Tromborne)
KIYOSHI HEIKA
(Alto & Baritone Sax)

Track 1 "VIBRA JIVE"
Programing by OTO
Additional Player : YO-KAN MIZUE on TRUMPET

Track 2 "TV DRAMA WA SUBETE GENJITSU?"
Programing by YO-SUKE OKADA
Additional Player : YO-KAN MIZUE on TRUMPET

Track 3 "UCYUJIN"
Programing by TAKAHIRO WATANABE
Background Vocal : CAT MIKI

Track 4 "SOFT"
Programing by OTO
Turn Table : DJ HONDA

Track 5 "MAMA"
Programing by OTO

Track 6 "SENSEI GANBATTE KUDASAI"
Programing by OTO

Track 7 "HARDCORE ZOUO"
Programing by YO-SUKE OKADA
Turn Table : KO-JI NAKAMURA

Track 8 "MINNA OMAEGA WARUINOSA"
Programing by YUJI OKIYAMA
Naniwabushi : TAKEHARU KUNIMOTO

Track 9 "BONGO FEAVER"
Programing by OTO

Track 10 "BLACK BOX"
Programing by OTO

Track 11 "YADA"
Programing by OTO

Track 12 "HOODIST MURA"
Remixed by MAGICWARE (Appears Courtesy of OVERHEAT RECORDS)
MAGICWARE are AYUMI OBINATA & TAKESHI SUZUKI

Produced by OTO & HIDEFUMI WATANABE
All Songs Mixed by HIDEFUMI WATANABE for Mr. MUSIC, Inc
Mixed at CRICKET STUDIO, TOKYO
Recorded by HIDEFUMI WATANABE, TERUAKI IGARASHI, YOSHINARI TAMLA & MO-1
Assisted by HIDEHIKO SAKAGUCHI
Recorded at CRICKET STUDIO, STUDIO KEYSTONE, FREE STUDIO, SOUND ATELIER, DELTA STUDIO & STUDIO 450
Mastered by TERUAKI IGARASHI at MIX D.M.R.

A & R Director : TAKESHI YAMAUCHI
Sales Promoter : YUMI YOKO-O, MASATO TAKAHASHI
Manager : HIROSHI TAKATSUKA

VIBRA VISUAL VISION
Cover Concept : CHIKADA HARUO
Art Direction & Design : Mike Smith
Costume : YUKIKO KO
Visual Planing : MASAYUKI KAWAKATSU
Photography : TORU KOGURE
Hair & Make Up : YAYOI

Executive Producer : TAKASHI TSUBONO

Thanks to KAZUO YOSHIIE for Mr. MUSIC, KEN KOISO for OVERHEAT MUSIC, EIKO HARADA for OFFICE FUKUSUKE, DMC JAPAN, TAMCO

Costume Supported : DETENTE / BASEMENT / Eyeland / Collection FAME / Shibuya FURONTIER
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