2013.12.01.11.29
こんな夢をみた。

"Evening Kitchen" from the album "Infinite Arms" by Band Of Horses
夕刻。自宅での出来事。
自宅と謂ってもそれはこの夢の中での設定であって、随分と広い。しかも豪華だ。
もしかしたら、旅先でのホテルの一室なのかもしれないが、もしそうだとしても、豪勢だ。
3部屋も4部屋もある上に、広いベランダには、プールまである様なのだ。
まぁ、夢の事だ。単純に、ぼくの幼稚な願望が、そのまま夢となって顕われたのだろう。
その夢の様な家の一室に、ぼくとかつての同居人がいる。
ふたりは、それぞれのスマホをくっつけあわせて、データ交換をしている。それぞれの突端にある端子をくっつけると、一方が他方の情報を丸ごと、吸い上げてくれるらしいのだ。
そんな摩訶不思議なデータ交換が終了した直後、ぼくのスマホの画面にびっちりと、細かい英文文字の羅列が表示されてしまった。
不具合が生じたらしい。
彼女にそれを見せると、「へんなところをまた、触ったのでしょう」と、なじられる。そして一旦初期化して、初期設定からなにからかにから、総てやり直さなければ駄目だと告げられる。
それはあまりに面倒な事で、しかもこのスマホに登録されている殆どのモノのバックアップ等、とってない。
知人友人はともかくおいておくとしても、仕事関係の取引先やら連絡先やらを一切、これから手入力しなければならないとしたら、名刺の束を頭に浮かべてみただけで、うんざりしてしまう。
そうして、ふと、初期化を回避する裏技を憶いだす。
そうだ、あの手があった、と。
それにはまず、この画面上の細かい英文をきちんと解読しなければならない。
そこで、もうとっくに真っ暗となってしまっていた室内に灯りを点そうとした途端に、彼女から悲鳴が上がる。
「灯りをつけないで。わたしを殺す気?」
そうだった。彼女はある難病に罹り、人工の灯りに対してアレルギー体質となってしまっているのだ。以来、灯りを浴びや否や、彼女は発作を興す体質となってしまっているのだ。
だから、この家の灯りは総て、最低限のものとして、淡い間接照明のモノに交換されていて、それすらも、非常時以外の点灯は、彼女から禁じられているのである。
今のこの状態は、非常時ではないのか。ああ、でもこれはぼくにとって、であって、彼女にとってのモノではない。彼女にとっては、灯りを点される事事態が、非常時なのだ。
カーテンを開けて窓の外を観ると、庭には、クリスマスを前にしたイルミネーションが輝いている。
だけれども、この寒さでは、とても外に出て、その仄かな灯りの中で、英文解読など、やっていられる訳はない。
どうしたものか。
単純な話、隣の部屋に移って、扉を閉め切ってしまえば、何の問題もない筈なのだが、前回それをやって、彼女が発作を起こしそうになってしまう。
つまり、彼女のアレルギーと謂うモノは、多分に心因性のモノなのだが、それだけに却って、ややこしい事態を生じてしまう。
どこから観ても、誰から観ても、黒は黒だが、彼女がそれを白と認めてしまえばそれでお仕舞なのだ。そして、その白が彼女の発作の原因となってしまっているのである。
そこで、仕方なく、ぼくは唯一の個室、トイレに向かう事にする。ここならば、彼女は一切、クレームを謂わない事は、ここで勝ち得た経験値で解っている。だけれども、果たして、ここまで、電波が飛んでくるのかどうか、むしろそちらの方が心配だ。
扉のノブがいつもよりも堅く、嫌な気配を感じる。だけれども、ぼくにはここにしか居場所がない。
そして、開けた途端に、あふれかえった水がぼくに襲いかかりずぶ濡れになってしまう。
濡れ鼠になってひっくり返ってしまったぼくを、彼女は抱き起こし、親身になって、身体中をタオルで拭きあげてくれるが、勿論、部屋の中はまっくらのままだ。
スマホの画面にあるのは先程と同じ、英文のエラー・メッセージが嫌らしくも灯り続けている。
なんら一切の解決もしていない。
それどころか、徐々に事態は悪化している。

"Drowned World / Substitute For Love" from the album "Ray Of Light
" by Madonna

"Evening Kitchen" from the album "Infinite Arms" by Band Of Horses
夕刻。自宅での出来事。
自宅と謂ってもそれはこの夢の中での設定であって、随分と広い。しかも豪華だ。
もしかしたら、旅先でのホテルの一室なのかもしれないが、もしそうだとしても、豪勢だ。
3部屋も4部屋もある上に、広いベランダには、プールまである様なのだ。
まぁ、夢の事だ。単純に、ぼくの幼稚な願望が、そのまま夢となって顕われたのだろう。
その夢の様な家の一室に、ぼくとかつての同居人がいる。
ふたりは、それぞれのスマホをくっつけあわせて、データ交換をしている。それぞれの突端にある端子をくっつけると、一方が他方の情報を丸ごと、吸い上げてくれるらしいのだ。
そんな摩訶不思議なデータ交換が終了した直後、ぼくのスマホの画面にびっちりと、細かい英文文字の羅列が表示されてしまった。
不具合が生じたらしい。
彼女にそれを見せると、「へんなところをまた、触ったのでしょう」と、なじられる。そして一旦初期化して、初期設定からなにからかにから、総てやり直さなければ駄目だと告げられる。
それはあまりに面倒な事で、しかもこのスマホに登録されている殆どのモノのバックアップ等、とってない。
知人友人はともかくおいておくとしても、仕事関係の取引先やら連絡先やらを一切、これから手入力しなければならないとしたら、名刺の束を頭に浮かべてみただけで、うんざりしてしまう。
そうして、ふと、初期化を回避する裏技を憶いだす。
そうだ、あの手があった、と。
それにはまず、この画面上の細かい英文をきちんと解読しなければならない。
そこで、もうとっくに真っ暗となってしまっていた室内に灯りを点そうとした途端に、彼女から悲鳴が上がる。
「灯りをつけないで。わたしを殺す気?」
そうだった。彼女はある難病に罹り、人工の灯りに対してアレルギー体質となってしまっているのだ。以来、灯りを浴びや否や、彼女は発作を興す体質となってしまっているのだ。
だから、この家の灯りは総て、最低限のものとして、淡い間接照明のモノに交換されていて、それすらも、非常時以外の点灯は、彼女から禁じられているのである。
今のこの状態は、非常時ではないのか。ああ、でもこれはぼくにとって、であって、彼女にとってのモノではない。彼女にとっては、灯りを点される事事態が、非常時なのだ。
カーテンを開けて窓の外を観ると、庭には、クリスマスを前にしたイルミネーションが輝いている。
だけれども、この寒さでは、とても外に出て、その仄かな灯りの中で、英文解読など、やっていられる訳はない。
どうしたものか。
単純な話、隣の部屋に移って、扉を閉め切ってしまえば、何の問題もない筈なのだが、前回それをやって、彼女が発作を起こしそうになってしまう。
つまり、彼女のアレルギーと謂うモノは、多分に心因性のモノなのだが、それだけに却って、ややこしい事態を生じてしまう。
どこから観ても、誰から観ても、黒は黒だが、彼女がそれを白と認めてしまえばそれでお仕舞なのだ。そして、その白が彼女の発作の原因となってしまっているのである。
そこで、仕方なく、ぼくは唯一の個室、トイレに向かう事にする。ここならば、彼女は一切、クレームを謂わない事は、ここで勝ち得た経験値で解っている。だけれども、果たして、ここまで、電波が飛んでくるのかどうか、むしろそちらの方が心配だ。
扉のノブがいつもよりも堅く、嫌な気配を感じる。だけれども、ぼくにはここにしか居場所がない。
そして、開けた途端に、あふれかえった水がぼくに襲いかかりずぶ濡れになってしまう。
濡れ鼠になってひっくり返ってしまったぼくを、彼女は抱き起こし、親身になって、身体中をタオルで拭きあげてくれるが、勿論、部屋の中はまっくらのままだ。
スマホの画面にあるのは先程と同じ、英文のエラー・メッセージが嫌らしくも灯り続けている。
なんら一切の解決もしていない。
それどころか、徐々に事態は悪化している。

"Drowned World / Substitute For Love" from the album "Ray Of Light
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