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2013.10.04.14.29

Meat Is Murder

せいぜいが8時間、ってところだな。

やつらを喰うわけにはいかない。喰っちまったら、やつらになるだけだ。
そもそも、やつらは腐っているんだ。死んでいるんだ、死体なんだよ。
どんな病原菌が潜んでいるか、わかりゃしねえ。蛆もわいてる。なにがいるのかわかりやしねぇ。
そんな肉を喰う勇気はあるのか、おまえたちに。やつらにならなくても、どっちみち、へんな病気でお陀仏に決まっている。

やつらになるのは、死体ばかりとはかぎらない。いきていても、やつらに喰いつかれたところから、変化がはじまる。だから、腕を噛まれたやつは肩先から、脚を噛まれたやつは腿のねっこから、すぐに切断しなければならない。
それでも、まにあわなければ、やつらになってしまう。

だから、しとめたらその場ですぐに喰わなければならない。
保存もできない。
解体して冷凍にしてもきっと、解凍したらそこにいるのは肉でない。やつらがおでましってことさ。
バラ肉のやつら、三枚肉のやつらが、調理場にずらっとならぶってこと。

そんな肉を喰えば、はらをみしたそのあとで、やつらになっていくって寸法さ。

噛まれたところから感染するものではないらしい。それでは、理解できない事態がおおすぎるからだ。変化ははやすぎるし、急すぎる。

先生は言っていたな。もしかしたら、おれたちもすでに感染者なのかもしれない、って。

本来は、微力な菌なのだろう、生体であるかぎりはおさえつけることができるのだろう、宿主が死ぬことによってなにかのスイッチがはいるのにちがいない。
そう、言っていたよ、先生が。

からだの一部が死んでしまったら、そこから、やつらになりはじめるんだ。

おれたち人間はばかだよ。便利さを求めて都市を築いたが、そこにいるのは、にんげんだけだ。
だから、喰えるのは人間だけだ。食料になるのは同族、人間ばかりさ。

ねずみやごきぶりを喰いたければ喰えばいい。おそらく、この街のいたるところにいるはずさ。
だが、おまえの喰らいついたそいつらが、やつらでないという保証は、どこにある。
やつらを喰えばやつらになる。死んでも死にきれないでさまようやつらになるだけさ。ねずみやごきぶりを喰っただけでね。

ホームレス達からはじまったのも、そんなところだろう。
雨がふったせいなんかじゃあない。
おれたちにうらみがあるせいでもない。
死んだねずみや死んだごきぶりを喰ったせいだよ。さもなければ、やつらに噛みつかれた結果さ。
そこから感染が始まったのさ。

だから、いきているおれたちは、いきている人間を喰うしかない。しかも、生きたまま、すぐにその場で、だ。

それがいやなら、いまからここを出ていくことさ。
今度、あうのはおそらく、やつらになったおまえか、それとも、おれたちの餌か。どっちにしたって脳味噌をふきとばされることは、まちがいない。

なんなら、ここでいま、おまえをしとめてもいい。
そうすれば、でかける必要もないし、はらぺこのおれたちの飢えはみたされるって寸法さ。

[the text inspired from the song "Meat Is Murder" from the album "Meat Is Murder" by The Smiths]


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