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2008.01.29.21.19

てつわんあとむ

と、題字したものの、ここで取り上げるのは、手塚治虫Osamu Tezuka)の原作マンガ"Astro Boy" in Manga)やそこから派生した同名アニメ番組TV Series"Astro Boy")の事ではなくて、そのアニメ番組TV Series"Astro Boy")の主題歌『鉄腕アトム』です。しかもその楽曲自体に関する事ではなくて、ある人々にとっては、恐ろしく些末で矮小化した話、しかし、それがある種の人物達にとっては、最大の関心事かもしれないことです。

と、ネタをひっぱっておいたものの、さて、何から書き出そうか?

ここで取り上げる『鉄腕アトム』という楽曲は、作詞:谷川俊太郎/作曲:高井達雄/ 歌:上高田少年合唱団によるもので、アニメ番組『鉄腕アトム』TV Series"Astro Boy")が放映された1963年から1966年にかけて使用されたものです。
と、書き写した時点で、作詞:谷川俊太郎というクレジットでえぇ~って、怖気づきそうになってしまったりするけれども、ここでは歌詞に関しては言及しない事になっている事を思い出して、ほっとする。
実は、僕が問題視したいのは、ここにクレジットされていない"編曲Arrangement)"に関しての事なのです。


と、いう事なので、まずは上のyoutube画像でじっくりとお聴き下さい。

いかがでしたでしょうか?

楽曲冒頭から、ドリーミィな音色がフェイド・インFade In)してきただけで、あぁあの曲ねと思い出させる程、印象深い楽曲なのだけれども、今、改めて聴くと、実は凄く違和感を感じる。
それは、演奏のボトムを支えるリズムが恐ろしく、古臭く聴こえるからなのだ。
軍楽隊調(Military Band Style)の、もうちょっと乱暴に言ってしまえばちんどん屋場末のサーカス小屋から聴こえてくるジンタの響きに似ているのだ。
(僕のこの指摘に?な方は、申し訳ないけれども、もう一度じっくりと聴き直してみて下さい。特に、ホーンセクションの奏でる演奏に着目して)

何故なのだろうか?
先に挙げたフェイド・インFade In)してくる冒頭といい、コーラスの間奏部といい、そこで聴こえるメロディは、とても未来指向なフレーズである。あたかもそれは、手塚治虫Osamu Tezuka)特有のSFマンガの醍醐味のひとつといってよい流線形のフォルムにも似た、柔和な疾走感に満ちたフレーズなのだ。しかしながら、否、それにも関わらず、それを支えるべきリズムの認識が、恐ろしく古臭いのである。

ちなみにこの楽曲が登場した1963年から1966年という時代は、どういう時代だったのかというと、ポップス・シーンではブリティッシュ・インヴェイジョン The British Invasion)が吹き荒れて、ジャズ界ではマイルスの黄金のクインテットが始動した時代である。つまり、ポップソングに弦楽四重奏を初めてフィーチャーした時代であり、「バターノートを弾くな」とマイルス・デイヴィスMiles Davis)がハービー・ハンコックHerbie Hancock)に厳命した時代、すなわち、新しいサウンドとリズムの冒険が始った時代なのである。

所詮、日本国内のアニメでその指摘は厳しすぎるんぢゃあないの?という指摘もあるかもしれないけれども、アニメ番組『鉄腕アトム』TV Series"Astro Boy")では、アトムAstro Boy)の歩く音の「プニッ・プニッ」を代表に、効果音という形で、音の実験が繰返されていた時代でもあるのだ。
少なくとも実験音の残響の様に、主題歌や音楽に対しても、より同時代的なアプローチがなされていて欲しかったと言うのは、無い物ねだりだろうか?

勿論、そんな認識を持ったのは、CS等での再放送を観た今だからこそ断言出来る事で、当時白黒テレビBlack & White TV Screens)で観ていたとしちゃん3歳は、ブラウン管Braun Tube:もぅこの語句も死語ですね)の向こうで繰り広げられる、アトムAstro Boy)の活躍と彼を応援し讃えるこの主題歌に興奮していた筈なのである。

そして、それは基本的には今も変わらない。
アニメ作品TV Series"Astro Boy")自体も勿論だが、それを支える主題歌の「♪空をこえて~」に続くフレーズの「♪ラララ」が科学と未来とマンガへの賛歌である事は、間違いない。
しかし、歌詞もメロディも普遍の輝きを放ち続ける一方で、それに具体的な肉体を与える編曲Arrangement)だけが老い衰えているのである。

噫。

だからといって、時代に添い寝した様な面持ちのリメイク版主題歌の様な、スカコアSka Punk)もどきのアレンジならばそれでよいのかと問われれば、それに対しても、ノンと否定しちゃうんだよね。

次回は「」。
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