fc2ブログ

2013.04.19.10.55

Ov Power

おんな達が待っている。もう、そんな時間か、今日も。

いちにちにいちど、おれはおんな達のまえにあらわれる。
おんな達がおれを待っているからだ。

若いおんながいる。老いたおんながいる。おさないおんながいる。
みな、おれを待っている。

おれは若いおんなの若さを言祝ぎ、老いたおんなの老いを言祝ぎ、おさないおんなのおさなさを言祝ぐだけだ。
おんな達の求めには、一切、応じる事はない。

いや、そんな事なぞ、不可能なのだ。

おれに出来るのは、愚かなおんなの愚かさをみとめ、醜いおんなの醜さをみとめるだけだ。
無力と無能、それを祝福するのがおれの役目だ。
無気力と無責任を、讃えるのだ。

おんな達がもとめているのは、ちからや価値や能力ではない。
その至らなさを指摘して欲しいのだ。

おまえは、そこでただ、なけばいい。
この言葉ですくわれたものが如何に多いのか。
知っているのはおれだけだ。

いちにちにいちど、おれはおんな達のまえにあらわれて、おれしかしらないことを
やつらにそっと教えてやるのだ。

こうして、おんな達をすくってやりながら、おれは待っているのだ。
だが、おんな達は決して知ろうとはしない。
若いおんなも、追いたおんなも、おさないおんなも。
愚かなおんなも、醜いおんなも。

おれは待っているのだ。ここで、こうして。ずっと。

[the text inspired from the song "Ov Power" for the album "Force The Hand Of Chance" by Psychic TV]


関連記事

theme : 日記 - genre : 音楽

a song for you | comments : 0 | trackbacks : 0 | pagetop

<<previous entry | <home> | next entry>>

comments for this entry

only can see the webmaster :

tackbacks for this entry

trackback url

https://tai4oyo.blog.fc2.com/tb.php/1110-f807c0cb

for fc2 blog users

trackback url for fc2 blog users is here