2023.11.29.09.38
またくるね垢うく湯ふねのむかふ側
たく宣にそむきても猶その児の掌
3日めで4人がきへた白亜かん
しゆう業ご事務つくえのうへで軋む音
2023.11.29.09.38
誰のためぞふらん屍体に賞味期限
またくるね垢うく湯ふねのむかふ側 たく宣にそむきても猶その児の掌 3日めで4人がきへた白亜かん しゆう業ご事務つくえのうへで軋む音 |
2023.11.22.08.31
にの酉にきみの不幸も賣つてゐる
しん米はあか旗ふつて読みあげさん 押すまへに機械と云へど瞑もくす 枯れゑだとあめの赤さか石たたみ 腋のけをこがねに染めてを揃いに |
2023.11.15.08.10
傍みちに2大きよとうともう独り
檻のむかうとほくでつまのよがる聲 土たん場でいにそぐわぬのこへときく なま頸を抱ひて花よめにゆう営し 傀らゐをあつさり弑しけんが峰 |
2023.11.08.08.06
鹿つめのしゆ衛にかがす惚れくすり
ぜん巻がおはつてたれも救われぬ しゆく題を山積みにしたまま勇しやさま 孵らんきのなかでカジモド哭いてゐる 隣しつにふたつ枕と法螺のかい |
2023.11.01.08.36
夜ごと舞ふ吾づまくだりのあかひ旗
うん梯に余震をまちてなみ足に おお看板きげん損ねて奈落まで みなが逝きたれが詠むのかわがちよう辞 ぎ獄うけあるじの狗は蚊やのそと |
2023.10.25.08.07
みの丈をわすれてかたるを年頃
くらやみにただひとつ建つげんしよくの城 若ごけをくどく女衒のさいふかな よいごしに貞によのくびののびてゆく 救命艇もとのおとこの通せんぼ |
2023.10.18.08.09
ろん戦にしゆ賓のでばんは5分のみ
やま積みのくずれぬ重しにゴジラかな ぜん5巻たつたひとりの物語 すみ染のおうなとうたへ不如帰 みを梃子にかな槌たたくじや腹かな |
2023.10.11.08.46
すみ染めがむ菌のこ部屋かけてゆく
前科さんぱんおててはおひざ をとなへば三白眼でおろかもの 帰省まへとちゆうひろつたしろうねり てんじやうの婆あてを擦るあしを擦る |
2023.10.04.08.09
夏やすみこ銭ひとつでうなずく児
あとひとりをればたれもがうなずくに どこへいかふ有尾のをんなにかかえられ こ鳥ゆきしよう女の掌にしへやの鍵 しよう午すぎほん棚のまへに立つ影 |
2023.09.27.08.11
あか沼のきりに烟るや鰐ひより
ふりむかばあくまの角の風きるね こぞは今ふたごのちちと夏すごし 3日たち無慈悲にゆるる彼岸はな 墜つるまへこびと握りし操縦桿 |